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目を使わないで実験してみよう①

こんにちは、うたです!「こんにちは、うたです」を打ち過ぎて、「こ」と打つだけで予測変換されるようになりました笑
今日は視覚特別支援学校での実験が、どのようにして行われているかを「塩酸とマグネシウムでの水素発生」を例に使って説明していきたいと思います。「化学とかよくわかんなーい」とか言わず、ちょっと覗いていってみて下さい笑

☆実験の手順

「塩酸とマグネシウムでの水素発生」の実験をしたことはありますか?
一般的には、以下の4つの手順でこの実験を行います。
① 試験管に塩酸とマグネシウムを入れる。
② 試験管の上にゴム栓を逆さに置く。
③ 泡が出るのが止まるまで待つ。
④ 火を近づけて水素による「ポン」という音を聞く。
中学1年生で行うような、目を使えば簡単にできる実験です。

☆試験管に塩酸をいれるには?

まずは、試験管に塩酸を入れなきゃいけないですね。普通なら駒込ピペットを使うと思うんですけど、これは目が見えない視覚障害者にとっては難しいです。駒込ピペットはちょっと強く握るだけで、薬品が出てきてしまいます。そこで視覚特別支援学校では目薬瓶を使います。これを使うと、ひっくり返しても握らない限り液体は出てきません。普段目を使って実験する僕でも、目隠しして出来たので、とてもやりやすいと思います。そして、ここにマグネシウムを一つ入れると反応が始まります。

☆化学反応が進んでいることを確かめるには?

この実験では気体が発生します。目で見れば泡が出ているとわかるのですが、目を使わなくてもわかる方法があります。多分一番思いつきやすいのは音を聞く方法ですよね。音がずっと炭酸みたいにシュワシュワ。他の方法としては、試験管の上を親指で押さえます。そうすると、試験管の中から押されている感覚がします。これで気体の発生がわかりますね。また、試験管を持っていると発熱を感じることができます。これによって、化学反応が起きていることを体感することができます。ちなみに③で泡が止まったことは音が一番上手く実感できそうですね。

☆普通はマグネシウムは使わない?

実は「塩酸とマグネシウムでの水素発生」の実験をしたことがありますか?と聞いておいて何なんですけど、ふつうはマグネシウムは使いません。よく使われるのは亜鉛。亜鉛のほうがマグネシウムより安価なので、通常は実験費を抑えるために亜鉛を使います。にもかかわらず、ここでマグネシウムを使っているのは、発熱量が大きくなるからです。重さ当たりだとマグネシウムのほうが亜鉛に比べて8倍くらい熱が出ます。それによって反応熱を手で感じることができるのです。

ということで、今日は実験の前半部分を説明していきました。明日は後半部分の「水素が音を立てて燃える」の実験方法を説明していきたいと思います。


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