「特許検索」は当たり前、という大学生が増える~埼玉大学「技術マーケティング」講義から
ご縁があり、5月22日に、埼玉大学の
「イノベーションとマーケティング」
という講義の1枠をいただき、
の講義を行ってきました。
これは、過去、長らく立命館大学でも行ってきました。
「特許」
や、特許検索についての理解も十分ではないだろう前提で多少の補足を加え、しかし、スペックダウンすることなく、以下の社会人向けと同様の内容でお話ししました。
手加減するのは、
「意欲的な大学生には、かえって失礼」
と考えているからです。
以下、当日の学生さんの感想を紹介しつつ、僕の感想と考えを述べます。
● 特許情報は、「技術情報」としてだけでなく、「マーケティング」に使えることを実感
この感想が、大学2年生から出てくることに少し驚きました。
手加減しなくてよかったです。
「特許が技術情報」
というのは、今の理系学生には当たり前。
そのうえで
「マーケティング」
「ヒアリング」
「営業」
「アライアンス」
に使えるんですね、それは斬新な視点です、という感想でした。
他に
「営業力が不足している、技術系スタートアップには、特に有効なのだと感じた」
など、僕が言ってないことにも気づいてくれていました。
他、投資先の評価に使う、とか
「人材引き抜き」
にもガンガン活用されている、という話をしましたが、それはさすがに響かなかったようです(笑
●「徹底的に相手を調べる」ことの重要性と、「徹底」ってどれ位なのかを、実感できた
これ結構大事で、
「僕が、どれぐらい、徹底的に調べ抜いたか」
を、きちんと伝えることができるのは、このセミナー(講義)と、以下のe発明塾だけで、他のセミナーでは、さらりと話してしまいます。
それだけ調べ、読み込み、準備をしたからこそ
「アポ取得100%を実現し、長時間、他では聞けない話をお聞かせいただけた」
「投資家の説得に成功し、大きな額の出資をいただけた」
まで、たどり着けたのです。
特許という公開情報を読む、ただそれだけのことなのですが、何ごとも
「徹底」
できれば、大きなアドバンテージがある、ということが伝わったようで、よかったです。
一方で、
「これからは、AIも手伝ってくれますか」
という、鋭いご質問もあり。最近の学生さんは、冴えてます。
時間がなく、
「すでに手伝ってくれてますよ」
という一言で片づけました(学生さんごめんなさい)が、詳しくは、以下。
●「100点」ではなく、「0点か100万点」目指せ、で「挑戦しよう」と思った
これも、いつも言ってることですが
「100点を効率よく目指す」
生き方は、これからあまりよろしくない気がしていますよ、それより
「ゼロ」
になるかもしれないけど、
「100万点」
かもしれないような
「挑戦をしてね」
というお話です。
内容的には、以下です。
以下でも、紹介しています。
一人でも多くの学生さんに、自身なりに
「挑戦しよう」
と思ってもらえればよいなぁと、そんな気持ちです。
無理を押し付けるつもりはないです。
「できる範囲」
「小さな一歩」
でいいんだよ、そんなメッセージです。
そういえば、e-patent の野崎さんが
「楠浦さんは、丸くなりましたよね」
というお話を、知財バーの収録で連呼されていましたが、そうかもしれません。多くの学生さんや塾生さんと、一緒に発明をする中で、見えてきたものがあります。結局僕がやりたいのは、教育の仕事なので。
この収録では、湯浅さんが大変恐縮されていて、
「楠浦さんは、めっちゃ怖い」
という話になってました。当時は相当怖かったのだろうと、その時認識しました(笑
「挑戦」
してもらうために、何がベストか、を常に考えるようになったことは、大きな変化かもしれません。結果として、丸くなったように見える、ということでしょう。
●その他~「答えが無いかもしれない問題」の話、「失敗は怖くないですか」「経営とは、よい組織を通じ社会をより良くすること」など
その他、いくつか感想を紹介しておきます。読みやすさの観点と、諸般の事情により多少モディファイします。
後半に仰っていた「"答えが出ないかもしれない問題"に対して自分なりの取り組み方を生み出す事が大切」という話が深く刺さりました。
「挑戦」の話ですね。
世界の発明家と一緒に発明するのは楽しそうだなぁと思いました。
楽しいですよ。皆さんも、ぜひ。
自分の事業が失敗してしまうのではないか、失敗した場合自分はどうなってしまうのか、などという恐怖や不安はあったのか聞きたかった。
考えても仕方ないので、十分準備したら、後はやるだけ、ですね、無駄なこと考えない方が失敗しないと思います。オートバイの運転免許取得時に、「一本橋」という試験があります。地面を見ると落ちます。実際に落ちました。その時、「失敗について考えると失敗する」ということだと、僕は、ライダーとして悟りました。超難しいコーナリングも、地面を見るとコケます。コーナーの先を見ると、抜けられます。ライダーとしては、
「先を見れば、失敗しない」
ということだと、判断しています。
経営とは、個人の力を引き出し挑戦と成長を支援する良い組織を作ることを通じて、社会をより良くすることだということ。
「マズロー」の話ですね。今回も、以下3冊を紹介しています。読んでみます、という声がちらほらありました。読んでみてね!
どの本も、3‐4回は少なくとも購入しているようです。人にあげたり、ボロボロになったりしますからね、本は。
長くなりましたので、これぐらいにしておきます。
なんせ300名なので、感想も膨大です。フィードバックいただいたみなさんに感謝します。
なお、本講義の内容と同様の講義は、時間が90分枠の大学での講義に限り、(大学規定の標準的な条件で)お受けします。以下よりお問い合わせください。
しばらく控えていましたが、大学生にも通じる話であることが分かってきました。時代はここから、どんどん進みそうです。
楠浦 拝
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