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安全な組織ってなんだろう?

以前、薬剤師の専門性を活かすためには、薬剤師を支えてくれるスタッフが重要な存在としていてくれていることを書きました。

サポートしてくれるスタッフ意外にも専門性を活かすために必要な要素として、医療安全が確保された環境もとても大切なことだと思います。

今日は、医療安全が確保された環境を作るために必要だと思うことについてまとめたいと思います。

医療現場の環境の特徴

世の中には、自動車工場の生産ラインのように全てが管理されている環境で、定められた業務手順に従って業務を実施すれば高い確率で良い結果が保証されるような仕事があります。

一方、医療現場のように状況や業務の対象が刻一刻と変化し、計画外や想定外のことが様々におこる環境では、同じ方法で業務を実施したとしても必ずしも良い結果が得られるとは限りません。
また、計画外、想定外のことに対応できるようにするために、厳格に手順を定めようとすると莫大なコストがかかるため現実的には実行することが難しいです。
医療現場のような環境では、各スタッフが定められた手順に従った業務を実施するとともに、それぞれの状況に応じて、働くスタッフ一人一人が柔軟に対応しているからこそ、日々の業務が安全に質高く実施できています。

医療安全が確保された環境をつくる2つのポイント

安全に質の高い業務を医療の現場において実践するためには、2つのポイントがあると考えています。

1つ目は、気になったこと、気づいたことを声をかけたり、共有したりすることです。
「手順書の〇〇やりました?」
「次の手順〇〇なんでお願いします。」
「過量の注意が出てる!薬剤師に伝えておこう」
「その対応、会社に相談しなくてもいいですか?」
など様々に気になることを共有することができると、忙しくて手順を抜かしそうになる、うっかり手順を抜かしてしまう、間違えた判断に沿って対応してしまうことを防ぐことになると思います。

2つ目は、日々の安全のポイントは、何事もない日常の中にあるということです。医療安全を考えるときには、つい「失敗」にばかり目がいってしまいがちになります。
しかし、失敗からなぜ失敗したのかを学ぶことも、もちろん大切なことですが、日々の何事もなかったことから、なぜ何事もなく業務が進んだのかを考えると安全に業務を実施するための大切なコツが見えてくるのではないかと思います。

これら2つのポイントをうまく実践していくためのコツは、考えたことを共有するために共通の目的、理想の状態を描くこと、抽象的な表現を具体化な表現にすることなどの専門的な知識やスキルではなく、働くスタッフだれもが持つことができる土台になるような力(ノンテクニカルスキル)を鍛えていくことがではないかと思います。

医療安全が確保されているということは、患者さんを守だけではなく、働く自分たちを守るためにも重要なことだと思います。

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