【ファッション アイテム探訪④】ウールパンツにフォーカスする洋服好きは少数派

今回は、パンツのお話。

みなさんウールのパンツって持っていますか?

ウール?そう羊の毛です。その羊の毛が素材のもの。そのパンツです。正確に言えばスラックスもしくはトラウザーズとよべるキレイめのパンツです。どうでしょう?所有している人は以外にも少ないのではないでしょうか。

日本においては正直「おじさんがはいているもの」というイメージが強いかもしれません。

特にカジュアル主体の今のファッションではあまり必要ないもの、全く注目も浴びないものの代表となり、多くのファッションアイテムの中でも年々地位を下げているように思います。色々な理由があるとは思いますが、本来の力は決して低いものではありません。そこで今回取り上げてみました。隠された魅力を存分にお伝えしたいと思います。

では、はじめます。

あくまでも私個人の意見ですが、ビジネスでも、カジュアルでもメンズファッションにおいて、

ウールパンツはマストアイテムです。

特にグレーやブラックなどベーシックカラーのソリッドはコーディネートの中心です。シルエットやサイズ感でクラシックにもモードにも変化します。

では細かく解説していきましょう。

その魅力はまとめると5つあります。


1.高級感がある

ウール素材は、素材の中では比較的原価が高く、主にフォーマルウエアやビジネススーツなどに使用されます。細番手のものは、とてもツヤがあります。


2.季節感がある

ウールは冬の生地だけに特化した素材ではありません。フランネルやサキソニーなど冬の代表的なものから、通年向きのサージやギャバジン、夏はトロピカルやフレスコといったものまで、各シーズンに適した生地が存在します。


3.品がある

ウール素材の生地は概ねドレープが美しく上品な雰囲気を作り出す力があります。ラグジュアリーブランドが多様する理由もここにあるでしょう。スポーティなアイテムであってもウール素材にするだけで上品な大人ぽい趣きになります。

4.肌触りがいい

原毛の質や紡績、生地の仕上げにもよりますが、コットンなどと違いしっとりとした肌触りです。ストレスがなく快適に着用することができます。


5.サスティナブル

人工繊維と違い地球環境にやさしい素材です。最近はリサイクルウール商品も増えています。天然素材と言えばコットンですが、その生産は水と土地の大量使用、化学薬品、土壌汚染、といった問題をかかえています。ウールは原価は高いですが、比較的サスティナブルな素材なのではないでしょうか。

いかがでしょうか。ウールの潜在能力はなかなかのものだとお分かり頂けたでしょうか。そもそも最もひと目を気にする必要があるビジネスシーンで着用するスーツの素材がウールであること自体、その良さを証明していると思います。過去ずっと何年もの間、ウール素材のスーツを人間は着てきたのです。

次に、ウールパンツの活用方法についてお話します。

スーツに多様されるゆえに、ビジネスぽいシチュエーション以外で着ることに違和感を覚える人は少なくないかもしれません。しかし、サイズ感やシルエットを吟味して選んだものであれば、大活躍すること間違いなしです。カジュアルな場面であっても気がねなく存分に着ることをオススメします。

余談ですが、専門的にはカジュアルと言ってもいくつか種類があります。

・スポーツカジュアル
・ワークカジュアル
・リゾートカジュアル
・ミリタリーカジュアル
・タウンカジュアルetc....

といった具合です。個人的には、一般の男性はタウンカジュアルを意識して洋服を選び、装うことがいいと思っています。日本人は、カジュアルと言えばパーカーやTシャツ、デニム、スニーカーといったものを好む傾向が強い印象があります。つまり、年齢、時代、体型関係なくスポーツカジュアルが主流です。私は、それはあまりにも安易で子どもぽいと感じています。

本来街へ出かけて、ショッピングや食事を楽しむのであれば、タウンカジュアルがオススメです。シャツやウールパンツなど砕けすぎないアイテムを選ぶことがそのスタイルを完成させます。

ウールパンツを選ぶ時は、自分の体型にあったスリムかテーパードのものを選ぶといいでしょう。簡単に言いましたが以外と難しいです。しっかり店員さんと相談しながら決めることが大切です。色はグレー一択です。他のアイテムを邪魔しません。マルチに合わせることができます。

しかし、シルエットが大きめのものや今のトレンドのワイドパンツなどは野暮ったくなるので、避けたほうがいいでしょう。コーディネートについては、ジョルジオアルマーニのようにトップスにポロやTシャツ、足元にスニーカーを合わせるとよりスポーティな雰囲気で野暮ったさが消えます。

私は、グレーのウールパンツが大好きです。ボトムスと言えば、ウールパンツ。しかも色はグレーにはじまりグレーに終わるとまで思っています。どんなトップスにもシャシャリ出ることなく控えめに合わせてくれるのでとても重宝します。あまり堅い印象にならないようにする時には、テーパードが効いた裾幅が細めで短めに仕上げたものに白いスニーカーを合わせて楽しみます。絶妙なバランスを見つけることは決して簡単ではないかもしれませんが、是非トライしてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?