【世の中の話⑬】スポーツ選手のファッション

コロナ禍の影響で、随分と開幕が遅れていた野球のメジャーリーグが今月末からはじまります。

私は、昭和生まれの典型である野球ファン。最近ではめっきり日本の野球よりもメジャーの野球に関心が強まり、当然ですが日本人選手の動向はいつもチェックしています。

今期はなんと言っても大谷翔平選手の二刀流の復活。先日の練習試合ではストライクが全く入らず大乱調でしたが、徐々にマウンド感を取り戻して投打ともに活躍してほしいものです。

さて、身体が一般人とまったく違うスポーツ選手の場合ユニフォームは似合っているけれど、普段着はちょっとと思わせる人が多いのは誰しもが感じることでしょう。年収は高く洋服を買う力はあるにもかかわらず、上手に着ている人は少数派です。ユニフォームを脱いだら、どうしてもジャージぽい楽なものを着てしまうのは仕方ないとは思いますが・・・

特に野球選手はサッカー選手と比較されてしまうことが多く、イケてないと言われる印象が強いです。
それは、ずっと野球一筋でファッションにうつつを抜かす暇なく練習してきた証でもあるし、ファッションに関心が弱い人が集まっている環境のせいでもあります。また、筋肉がついた大柄な身体つきは既製服で合うものは少なく店に行ってぶらっと買うということが難しいというのもあるでしょう。

なかなか大変だと思います。しかし、中田英寿や本田圭佑のような主張が強いもの着ることだけがお洒落の方法でもありません。さり気なく上品に装うこともひとつのスタイルです。モードでエキセントリックなものでなく体型に合ったクラシックな正統派のものを選ぶことも素敵だと思います。

個人的にはそれが上手にできているなあと思う野球選手がいます。

松井秀喜元選手

元ジャイアンツ、ヤンキースのスーパースターです。残した功績もさることながら、ファッションにおいてもそのセンスはなかなかです。スタイリストがいるのかどうか分かりませんが、スーツやジャケット、コートなどを上手に着ています。色はグレーやネイビーなどのベーシックカラーで、ネクタイもソリッドや小紋などのシンプルなものを好んでいるようです。またポケットチーフを刺していることが多く、それが身だしなみとしての意味合いであることをよく知っているなあと思わせます。

http://www.asahi.com/sports/gallery/20130401_nagashima_matsui/dome21.html

国民栄誉賞授賞式で長嶋終身名誉監督と揃いのネイビーのスーツ姿は秀逸でした。ストライプのシャツにネイビーの小紋のネクタイと白いポケットチーフは二人に相応しい清々しいスタイルでした。

確か生地はスキャバルのスーパー130だったと記憶しています。サイジングもベストでまったく違和感がなかったのが素晴らしい。あの大きな身体をキレイに包み込んだカッターの腕前の良さには感嘆しました。

カジュアルの時もシンプルです。ドレスシャツにウールパンツ、セーター、コートといったものをオーソドックスに装っていて、一見地味に見えますが素材のクオリティーが高くサイズもキチンと合せているのでとても好感もてるスタイルに仕上がっています。

職業柄、色んなスポーツ選手のファッションをチェックしていますが、その中でもシックで知性的な着こなしができているのは珍しいです。

何を隠そうご本人の人柄かもしれません。

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