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『項羽と劉邦』を読んで感じた事 圧政と反乱 

kindle unlimitedの1カ月無料キャンペーンみたいなの利用できたので、漫画とか本でも読もうかなと思い色々見てみた。

いかにも大衆受けを見込んでるようなアニメ絵モリモリの漫画とか、異世界転生ものとかはあんまグッと来ないのでそういうのはスルー。そういう都合のいい世界にリアリティを感じないし、共感もできない。さらに世の中に溢れすぎている。どれも似たような構造で自分にとってはつまらないと感じていしまう。

てなことで『項羽と劉邦』が気になったので読んでみた。

漫画キングダムは毎週追っていて、おもしろいと思ってるんだけど、三国志とかその類の中国の物語をあまり勉強してこなかったもんで、勉強も兼ねて項羽と劉邦を上・中・下読みました。

話しとしてはキングダムでいう秦が中華統一した後の話。始皇帝が中華統一するけど、圧政に次ぐ圧政、国を守るために農民や囚人に過酷な労働を強いて万里の長城を作らせたり、阿房宮という権力の象徴であるバカでかい宮殿を作らせたりやりたい放題だった。

そうなれば農民や市民はどんどん疲弊していくし、不満が溜まっていく。歴史ってこれの繰り返しですよね。

フランス革命とかもそうですけど、権力者たちが自由気ままにやりたい放題やって、民衆の生活や感情に見向きもしなくなれば、不満が波紋を生み、波紋が大きな波となって、体制はひっくり返される。

始皇帝が病気で亡くなったことをきっかけに、各地で反乱が起きまくって、頭角を現したのが、名門貴族出身の孟将『項羽』と元農民の智将『劉邦』という対称的な2人。

めちゃめちゃ戦の強い項羽。敵軍が逃げ帰って、城の中には罪のない町人や女子供だけになった定陶城を火にかけ虐殺したり、猛々しく残忍な性格。

元農民で貧しい出自で地方の小役人の劉邦。人柄とカリスマ性で周りからの支持が厚い。相手の心理を読み説得することで、無意味な戦いを避け、城を無血開城させたりする頭脳派。

そんな2人が最初は同じ方向を向いて、走っていたけれど、いつしか対立するようになり、さらにそこに一人の美女が絡んでくるっていう。歴史としてもおもしろいし、物語としてもよくできてるなぁって感じました。

その美女が虞美人(ぐびじん)・虞姫(ぐき)とか言われるんだけど、春から初夏に咲くヒナゲシの花は虞美人草とも言われてて、項羽の愛妾の美女が由来らしい。

あと自ら退路を断って、士気をあげ、奮い立たせる『背水の陣』が出て来たり、項羽が追い詰められて城の四方を敵に囲まれた時、相手が項羽軍の戦意を削ぐために、彼らの故郷である楚の歌を大合唱して聞かせた。つまりお前らはもう追い詰められており、ここが死に場所だからもう故郷には帰れないと。それが『四面楚歌』だったり、いろいろ学べたしおもしろかった。

古代中国の歴史って、いろんな作品になったりおもしろいですよね。三国志とかも読もうかなぁって思いました。


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