見出し画像

ヒプステ格ゲーへの祈りと、予測される問題

この世界にヒプステ格ゲーが無いのはおかしい。いや、もしかしたら別な時空では既に存在していて失敗しちゃったのか?と怖くなってきました。こうあって欲しいという祈りと格ゲー文化とキャラゲー文化の差異、発生するであろう問題について言及します。私は正常です。

はじめまして。格ゲー中毒者の無名雑魚、星川実業と申します。

なるべく格ゲーマーじゃない方にも伝わるよう善処しますが、どうしても抑えきれない部分はあるのでご了承ください。


まえがき ヒプステって何?

男は暴力ではなくラップバトルで戦え!

相手にダメージを与える不思議マイクが出回った世界で、個性が強すぎる野郎どもが鎬を削るお話(超雑な説明)の舞台版。

恐らく著者と同世代のオタクは「あ〜オーシャンまなぶ的な、言葉の暴力以外はバリアで弾かれちゃう系の世界の変則バトルね?」と想像するだろう。私もそう思っていた。が、普通に殺し屋はいるし銃も撃ってくる。じゃあ銃強いじゃん??とビビる。そんなパワフルな世界である。


過去に視聴体験を残しましたので合わせてご覧ください(?)




ヒプステは恐ろしく格ゲーと親和性が高そうなのに格ゲーが無い。著者はあらゆる作品に対して「早く格ゲーになってくれ」と言っているが、ヒプステとレヴュースタァライトは逆に格ゲー原作でも良いだろと思うレベルで親和性が高い。「視聴層は格ゲーやらないから売れないだろ」などというナイーブな考えは捨てろ。人が格ゲーをするんじゃない。格ゲーが人を作るんだ。

紳士がマナーを守るのではなく、マナーが紳士を作るのと同じです。

論点①「格ゲー」か「キャラゲー」か→「ギリギリ格ゲー」であって欲しい


具体例は挙げないが、今流行りの人気アニメが格ゲーになって登場!と謳っている場合、世間は「キャラゲーね」「明らかにクソゲーで笑った」となることが多い。大急ぎで作ったであろう雑すぎるゲームシステム&完成度で失笑を誘うパターンが多いが、そのチープさが良いというマニアもいる。キャラクター優先で対戦バランスは度外視されたものが多く、まぁ世界観楽しめたから良いじゃん、こういうのも嫌いじゃないぜと擁護されることが多い。これらはキャラゲーと呼ばれる。

格ゲー界隈では「キャラゲー」と「格ゲー」は別物として扱われることが多い。

露悪的な表現で分類すると「真面目な対戦なんか最初から求めていないので、笑える面白いものを作ってくれ」と期待されるのがキャラゲーであり「対戦の面白さと快適さは担保されていて欲しい」と望まれるのが格ゲーである。ゲームジャンルで分ければどちらも「対戦格闘ゲーム」に該当されるが、本質は大きく異なる。

ヒプステ格ゲーは「ギリギリ格ゲー」であって欲しい。


主張:キャラゲーは消費が早い

カジュアルに色々な人に遊んでもらうならキャラゲーの方が良い、もともとターゲット層が非格ゲーマーなんだからキャラゲーで良いだろという考え方がある。

一理あるが、懸念点がある。確かにキャラゲーはとっつきやすくて笑える場面が多々出現するので発売からすぐ話題になりやすい。SNSやショート動画で笑えるシーンの切り抜きが多々紹介され、配信者も笑いながらプレイするだろう。

そしてあっという間に飽きられてオンラインは過疎。ずっとプレイしているのは取り憑かれた妖怪のようなアカウントが1人。マッチング範囲を世界に広げても同じ妖怪としか対戦が始まらなくて背筋が冷たくなる。何が彼をそうさせるのか、ずっとやり込みを続けている怪異と2人きりの死闘が始まる。

そんなゲームを複数見てきました。私は膝に手術痕があるのですが、そんな妖怪たちとの死闘の痕跡です。

真剣勝負を楽しむだけがゲームの向き合い方ではありませんが、例えば同じ行動をしているだけで勝ってしまうとか、バグを使ってすぐめちゃくちゃになるようなゲームで誰かと遊ぼうと思うでしょうか。最初は笑えますが、あっという間に人は居なくなり、話題からも消えます。

(複数のゲームでひたすらおかしい挙動を探しているバグマニアのような人…?鳥…?狂人を知っていますが、目をそらします)

なので、整ったゲームバランスは求めませんが「ギリギリ対戦が成立する面白さ」というラインで踏みとどまって欲しい。


論点②シングルかチームか→チーム格ゲーであって欲しい


格闘ゲームは多種多様ですが、分類すると「シングル(1on1)か否か」で大きくゲーム性が変わります。

オーソドックスな格ゲーは、使用キャラクターを1人選び、相手のキャラと戦います。途中でキャラクターが変わることはありません。ここでは便宜上、シングル格ゲーと呼びます。


(こういう話をすると必ず「海外産のストⅡレインボーでは試合中にボタンを押してキャラが変わりますぞwムホホw」と言い出すゴミが居ますが、論点がそこではないということが分からないのでしょうか?ストⅡレインボーがオーソドックスな国の方ですか?格ゲーやってる人間は皆知っていますし出し尽くされた面白くない、手垢の塊クリシェです。知識をひけらかすことにさえ失敗していてユーモアも欠如したゴミです。私はゴミなのですが、と断りを入れてから喋るようにしてください。お前の存在すら肯定してくれる憲法に感謝しながらな)

すみません取り乱しました。

参考画像:スト6  1on1。貴方と相手。シングル格ゲー伝統の形です。


複数人のキャラを選ぶけど対戦は1on1で勝ち抜き、という形もあります。KOF(キングオブファイターズ)がその代表例でしょう。これも今回はシングル格ゲーに分類します。

参考画像:KOF2002。3vs3の勝ち抜き。1人目が倒されていることが分かります。



これとは別に、複数人のキャラクターを選んで同時に戦う格ゲーもあります。多くの場合は、メインの操作キャラ+特定の条件で控えのキャラが援護攻撃をしてくれるアシストという形が多いです。3on3、2on2と人数の違いはありますが、画面がハチャメチャになりやすい傾向にあります。便宜上、チーム格ゲーと呼びます。

参考画像:アルティメットマーブルvsカプコン3 どれを操作しているか分かるでしょうか?ハチャメチャだけど合法麻薬のような危険な面白さを持つ名作です。


チーム格ゲーでは、途中でキャラクターを交代しながら2キャラを使い分けるパターンもあります。擬似的に「2キャラ同時操作」が可能です。今度出るLOL格ゲーもこの形らしいので要チェックです。

参考画像:ブレイブルークロスタッグバトル。4作品のキャラが画面にいて凄いことになっています。アシスト攻撃で控えのキャラクターを呼びながら途中で交代できるので、無法な行動が飛び交います。


恐らくゲームに慣れていない方や、硬派な対戦を望む方はシングル格ゲーの方が遊びやすいでしょう。しかし、ヒプステ格ゲーはチーム格ゲーであって欲しいと考えています。

主張①:シングル格ゲーはキャラクター数と差別化が問題になりやすい

ヒプステは1キャラ1キャラの個性が強く、深い愛情を持ったファンが多いと存じております。全員参戦すれば良いですが、かなり難しいと予想します

・あいつは居るのにワシの推しキャラは居ないんか??と原作勢同士の戦争が起きる

・見た目は違うけど性能がほぼ一緒では…?&弱いキャラは採用率が下がるという現象が重なり「居るけどほぼ存在していないキャラ」が生まれてしまう。キャラ数がやたら多いシングル格ゲーは、どんどん対策が面倒になるだけで追加キャラであまり喜べなくなりがち。「追加キャラきたけど昔から強いアイツで良いじゃん」という現象も起きやすい。

・特に格ゲーマーは「こいつは弱キャラ」「こいつはクソキャラ」と雑に分類しがち(分類した方が攻略上効率が良いという側面がある)なので、キャラ愛勢と紛争が頻発する。


チーム格ゲーでもキャラ差や数は問題になりますが、例えば「本体は弱いけどアシスト攻撃が強い」や「このアシスト技と相性が良いキャラを見つけた」等、キャラクターを選び攻略する幅が増えます。このキャラをアシストで呼んだ時は何をするだろう?という妄想も膨らみます。鬼瓦タックルで突進してガハハと笑って帰って行くお兄さんや、ダルそうに銃撃って帰って行く半グレが見えたはずです。

結果、キャラクター数が多い事と差別化が成立しやすくなります。


対戦ゲーム目線で言っても、シングル格ゲーと比較して「特定の組み合わせで相性差が出過ぎる」「特定の技が強すぎる」という問題も緩和されやすい。お互い複数のキャラを使うからです。


主張②:世界観とチーム戦が合致している

ヒプステのキャラクターの多くはチームを組んでいます。2〜4人で1チームになってるので、チーム単位で動いても不自然にならないはずです。全キャラの中から夢のチームを作れます。

しかし工数で考えると、全キャラのデータを作るのはかなり厳しいでしょう。なので折衷案として、操作キャラ1人+他のメンバーはアシストキャラ固定 1ユニットを1キャラと見做す。というのはどうでしょうか?

例えばユニット「イケブクロ」だとメイン操作キャラが一郎でアシスト技で二郎三郎が出てくる。追加キャラとして、二郎や三郎をメインにした別バージョンの「アナザーイケブクロ」を用意する。DLCとかで。

こうすると、およそ3人1チームの枠を崩さず多くのキャラを登場させつつ、全キャラ用意する労力を軽減できる。かつ「ついに自分の推しが操作キャラになった!」と、登場キャラクター総数を変えずに追加キャラ感覚で次を期待できる。

不満も出るだろうが、全然キャラが出ないor居るけど存在感が無い…となるよりは、全体の幸福度が上がらないだろうか?

これで例えば2ユニット選べる形にする。試合前に2ユニットのどちらかを選ぶorゲージを消費してユニットを切り替える仕組みにすれば、2ユニットで擬似的な6vs6のゴージャスな対戦になる。

どうですか?

同じキャラを使いながら「舞台終盤のアナザー衣装仕様の別ユニットです!」と成長後のメンバーも出せるし、過去編のTDDを伝説のユニットとして使えても良いでしょう。伝説のユニット系は2ユニット分の枠を使ってアシストキャラが少ない代わりにメインキャラ切り替え可能だったり。D4もその枠で良いかもしれない。

どうですか?見えてきましたか?(何?

そんなわけでキャラを出せ&バランスを調えろという問題は現行の格ゲーでも常に騒がれます。万人を納得させるのは難しいでしょうが、なるべく多くの人が満足できる形を目指したいです(誰?


論点③キャラ同士の掛け合いを大事にして欲しい→格ゲー最大の強みかも?

恐らくヒプステ格ゲーが出たとして「私はヒプステファンだが格ゲーはできない。ワシの魂は2023年ラストライブで死んだのじゃ。無念」と自決してしまう勢もいるかもしれない。

確かに卒業イベントはあったけど、自然消滅するより良かったという見方もできるのでは…

↑当時の感想

確かに格ゲーは本編ではない。ストーリーモードもあるだろうけど、そんなにボリュームや質は期待できない。

(アニメ映画くらいのボリュームの映像やシナリオを用意するギルティギアシリーズは特異です)

しかし、本編ではあまり接点の無かった二人が同じチームだったら何を言うだろうとか、本編で戦わなかったこいつらはどんな煽り方をするだろうと。所謂「掛け合い」を楽しめるという妄想の種が用意されてございます。


参考画像:名作カプコンvsSNK2より 会社とタイトルの枠を超えた絡みが見れるので妄想勢は盛り上がります。


参考画像:カプコンvsSNK1より。ヤクザと組みながら自身の害悪性を自認しているザンギエフ。流石プロレスラーである。ノリノリじゃねぇか


これがアニメや舞台だった場合、そのキャラクター同士の接点が生まれるまでの展開があり、その後どうなるか…と、ある程度の整合性やボリュームが求められます。

しかし格ゲーは超自由です。なんなら同キャラ(自分自身と戦う)戦もあるし、時系列もバラバラでOK。過去のキャラと未来のキャラが組んだり、孫と若き日の爺さんやその友人が組むこともありえます。「あいつに似てるけど親族か…?」みたいなネタはお約束です。


参考画像:ジョジョASBRより。花京院と4部承太郎。ネタバレは避けますが、うっっ!と涙腺を刺激する会話が飛び込んでくるので油断できません。発生しないはずの会話が許される世界です。


そうです、つまりTDD時代の寂雷さんと終盤のアナザー衣装版時さん(時空院)を組ませた場合に、試合後に2人は何を話すのかなぁって話でさぁ!!!!!!!おい!!!!!!!聞いてるのか?????真剣に考えてるか????


興奮しすぎて股間が破裂したぜ霊夢。またすぐ生えてくるでしょ魔理沙。そうだったぜ。ヌヌヌッギンッ


そんなわけで、Twitterの単発ネタで書き込むような妄想会話シリーズをドカっと食卓に出しても怒られない。それが格ゲー掛け合いの強い所であります。格ゲーに関心のなかった方々はこの恐ろしいシステムを妄想の種にして欲しいし、メーカー側はここがオタクを唸らせる力の入れ所だと認識した上で頑張って欲しい。


論点④ネタ要素とバランス

例えばアニメ原作の格ゲーでは設定上の強さとゲーム上の強さは関係ない。本編では弱かったが格ゲーだと超強い、というのは珍しくないし、なんならシュールで笑えるパターンも多い。

参考画像:キン肉マンマッスルグランプリシリーズのペンタゴン。本編で弱かったのにゲームだと最強クラス、と言えば彼は外せない。強さを一言で表すと『バカ』である。


しかし弱すぎるとイメージと反するとかファンが怒り出すケースもあって難しい。

実際のキャラクターの強さというのは研究によって変化するし、使い手によって基準が違う。しかしゲームデザイン段階での「イメージ」は守って欲しいという気持ちはある。

例えば殺人拳法の使い手で身体が大きくて一撃必殺の拳を打つ巨漢が、刃物で相手の足の甲を突き刺して固定してペチペチと弱そうなパンチをたくさん撃つキャラになっていたらイメージと違うなぁ〜と思うだろう。

ん?そんな奴が居たような…?



け、拳王さん…?!

(参考動画:北斗の拳 ラオウトラベリングコンボ)

初めてゲーセンでラオウのコンボを見た時は笑ってしまった。我が一撃を受けろとか言ってる奴が足の甲刺しまくりで腹を殴りまくりである。面白すぎた。相手がボールみたいに弾むし(このゲームの有名な仕様です)

ここまで突き抜ければ笑えるが、基本的にはキャラクターのイメージを守って欲しい。鬼瓦ボンバーズのアニキは単発パワーキャラであって欲しいし、D4谷さんのジャンプ攻撃は判定が強くて鋭い飛び込みであって欲しい。負けて時ダウンした時空院さんは目をガン開きにしたままこちらを向き、画面の向こうのプレイヤーを凝視していて欲しい。


例えばマーブルのキャラクター「デッドプール」は自身がコミックのキャラだと認識しており、読者に声をかけてきたり漫画の枠に干渉したりと奇行やブラックジョークが許されているメタ要素が強い人気キャラクターである。そんなデッドプールが参戦したアルカプ(先述したアルティメットマーブルvsカプコン3の略称)では勝利画面でプレイヤーに向かって文句を言ってくる。

参考画像:アルカプのデッドプール氏。カメラに寄ってきて掴んで画面を揺らし、プレイヤーに文句を言うコミカルな演出。それが許されているキャラだ。


ヒプステでも突然こっちを向いてプレイヤーに圧をかけてきても許されそうな狂人がいる。そう、時さんじゃな。

参考画像:時空院さん。説明不要のヤバいキャラである。


そんな感じで、ゲーム的な強さを意識的にコントロールしようとすると大体スベるし荒れやすいので、特徴をうまく取り入れて欲しいという祈り。

Toyotakaはオンラインモードでは使用不可の最強隠しキャラにしましょう(急に何?

結論


早くヒプステ格ゲーを作ってくれ。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?