昭和のおじさん

「昭和はよかった」とおじさんは言う。

彼は続けて、「あの頃はみんな生命力が溢れていた。今はあれだ、インターネットが悪いね。店や異性に対しても、常に損得勘定で物事を見てしまうようになってしまった。誰もがそうなのかもしれない。自分だけは損をしたくないと思っているから、損しそうな場所には寄り付かなくなってしまったんだろうね。今じゃほら、あの店も、あの店も、似たような店ばかりできてしまって、今の街並みは、なんか無機質だね。カップルも似たようなのが溢れかえっている。そして、あぶれた人はあぶれたままで、人口減少して、衰退して、国を弱くする原因になっているんだ。損得勘定で物事を測っているから、こうなってしまったんだろうね。昭和の時代は、正しさや間違いが分からないままに自分が信じる道を突き進めることが、人々に活気を与えたんだね。やっぱり、インターネットがいけないよ。それが正しいか間違いかの基準になってしまっているからね。でもね、大事なことは損得勘定では、人の心は分からないってことだね」と言った。

2022.2.2 夢日記

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