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理由

目の前に箱があった。
気になって開けてみたらあっというまに真っ暗になった。
もうどうにもするすべがなかった。
また開いたときはだれかがのぞきこんできた。
その青年を見たときは女性とまちがえるほどやさしい顔であった。
名を水木といって屋敷へ入れてくれた。
かれのごはんはどれもやさしい味で、身を清めてくれた手も天女のようにやさしくて。
どうしてこんなにやさしいの。
ふしぎに思ってみたら、お気に入りだからってやさしく笑った。

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