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職人さん


布草履のMERIというブランドのデザインと商品開発を担当している。すべて手作りなので、ブランドとして成立させるにはなかなか骨の折れる商品である。やってる意味があるのかと自問したことも1度や2度ではなく、もう欲しい人には行きわたってしまっちゃってるんじゃないの?とか同僚とよく話している。

でも幸いなことにお客様は来てくださるし、新規のお取引やOEMも増えているし、先月はお籠り期間ということもあってオンラインストアは最高の売上をたたき出した。

このブランドになくてはならないのが職人さんの存在だ。

職人さんとは、布草履の土台の作り手で、今は東京に2名、富士吉田市に2名、熊本に3名いらっしゃる。まだまだ生産が追いつかないので東京と熊本で定期的に職人希望の方にレッスンしている。自粛期間中はlineで添削し、もう一歩でお仕事出来るところまで来ている。

職人の中心的な存在は東京チームのKさんとMさん。ブランドを始めた2012年から職人修行をして、職人になられてからずっとコンスタントに作っていただいている。始めたときはお二人とも60才代後半、今は70代半ばになられている。多いときは月に100足編み、ワークショップを毎月4クラス担当、百貨店のイベントの時には実演にも行っていただいている。キャリアウーマンの様だ。

職人さん以外の私たちの内勤チームは、販売職を含めると10代から50代まで。娘や孫の世代である。ここで同僚として時にはぶつかることもあるし、たった一人で初めての百貨店に出張を組まれることもある。

私が70代になったときに、ここまで仕事してられるかな、というより望まれるだろうかと考えたりもする。自分で引っ張りこんでおいて傲慢な気もするが、羨ましいと思っている。



#私の仕事

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