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ジャンプのボクシング漫画第十八話🥊

ほんとうにここまで来るとボクシングの技術そっちのけで突き進んでいる。

第18話のサブタイトルの名前は心の強さと書かれているが、実はこの漫画は連載が始まる前にジャンプ+で読み切りとして描かれていたことがある。

サブタイトルが連載前の読切で描かれたタイトルそのままだった。

これは読んだことがある。

中々よかったと個人的に思ったのだが、編集部の目に適ったのだろう。

恐らく連載会議に諮られてそのまま時代とキャラクターを変えて連載が始まったのだと思われる。

読切の主役の名前はここで継続、弟の名前は父の名前となった。

読切の話に突っ込むが16歳でノーヘッドギアの高校生ボクサーは先ず有り得ないだろう。

キックボクシングなら15歳でプロデビューするがJBCは17歳未満でのプロボクシングを認めていない。

元東洋太平洋&元WBOアジアパシフィックウェルター級王者の豊嶋亮太はボクサーになる前は高校生をやりながらキックボクシングをやっていたようである。

キックの成績はルーキーカップでの優勝らしい。

11年前なのでこの時の豊嶋は16歳である。

豊嶋の話ばかりになってしまったが、元々キックボクシング出身で15歳でプロデビューしていたようだ。

学生の2年間の内に9戦して(学業もあるのに年4試合もすることになる)、世紀末救世主伝説の北斗拳太郎に延長判定で競り勝ったこともあるらしい。

このポストの中でのサーバルという人は都内のキック(だけでなくボクシングも)を網羅するくらい観に行く程の年季の入ったマニアなのだがその人でさえも気付かなかったという。

豊嶋の所属していたキックのジムは九州にあるリアルディールで嘗て酔いどれファイターの龍二も所属していた。

もしK-1が途中で休止しなかったら豊嶋はK-1を目指していただろうと思われる。

K-1の、しかもMAXの方である。

豊嶋がK-1に出ていたらどこまで行ったろうか。元アジア王者なので日本代表レベルであろうがベスト16を越えてベスト8ギリギリ(日韓日中を越えた)と言った所だろうか。リアルディールなので龍二がセコンドに就いていた筈である。

豊嶋の話はここまで。

話を本題に戻すが、15歳で職業ボクシングをやらせるのは少年誌における設定を守りたかったのだろうと思われる。

17歳でプロデビューとなればもうそこは“プロ=大人”の世界なので最早少年誌の世界ではない。

キックボクシングなら14歳でもプロデビュー出来るからそれをテーマにジャンプが描いても良かった筈だが、現実的にキックを取り巻く環境は那須川天心がプロボクシングデビューしてしまって武居由樹も武尊もK-1を離脱してしまった。

K-1の過渡期のタイミングを逃したのではと感じる。

しかしこの時期にボクシングというのは前にも言ったがモンスター井上尚弥の存在があったからであろう。

丸で少年誌の世界から飛び出したような人間がリング上で無双を続ける。

ジャンプは世間の流行に肖ろうとする姿勢が見て取れるのだが、これが余り成功するとは限らない。

成功する場合は便乗を無視した漫画を描き続けることにある。

この作品を構成する要素は前にも言ったが、

  1. HUNTER×HUNTER(父親捜し)

  2. 鬼滅の刃(妹を救う)

  3. はだしのゲン(戦後の混乱期)

だが、こうなったら別に舞台を昭和に移さなくてもいいのではと思うが、どのような舞台設定にするか難しいところである。

平成や令和が舞台なら父親譲りの天才児が無双する話を描き続ければいいだけなのだ。

もはやボクシング関係なく元気玉宜しくみんなのパワーを預かってラスボスに特攻👊

ジャンプらしいハイパーバトルでラスボスに鉄拳を喰らわすが…。

シライとはこの時代だったら白井義男のことである

プロになってからあっさりと負けてしまうのであった。

アマチュアなどで無双を続けてもプロの舞台では一向に敵わないという現実を突きつけられる。

青空が「シライ」と言っても果たしてそのシライと対戦したのかどうかさえ分からない。

この時点で現実の白井(27)は日本バンタム級とフライ級を行き来する王者だったからで20歳にも満たない青空が挑めるような相手ではない筈である。

お世辞抜きにしても掠りもしない底辺で連敗し続けていると見ていいだろう。

スラムダンクも最終回はナレーションだけで対戦相手にぼろ負けしてしまったと伝える。

実はこれは少年誌の演出におけるファクターだったりもする。

現実や将来は負け続けるかもしれないということである。

ドラゴンボールでさえも悟空はウイルスによる心臓病で死んでしまうというもう一つの未来の存在を明かしてしまうのである。

少年漫画にありがちな主人公を助けてくれる親切な金持ち設定

ジャンプ漫画は実は、主人公をバックアップしてくれるパトロンというものが必ずと言っていいほど存在する。

こち亀だったら中川家である。

少年少女の行動範囲は狭いので“冒険”するには何かしらの資金援助が必要になって来る。

学校と自宅しか行動範囲がなければそれだけでセカイは終わる。

こういった親切な金持ちは主人公に魅力がなければ金なんて出してくれやしない。

組長の縁者でなければ助けることもないだろう。

現実的には不可能な話だが、結局大人達が子供を支援することで子供の可能性を広げてくれる。

現実の天才少年を作るのも大人達の厖大な援助がなければ成り立たないのである。

戦後の混乱期を生き抜くという設定…ではなかったらしい。

設定ですら庇護がなければ動けないのだから。


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