見出し画像

飯田蛇笏 俳人と俳句作品ご紹介7 〜俳句にご興味のあるみなさまへ〜


俳句に何となく興味があるというnoteのみなさまに、明治・昭和期の俳人の方々の作品をご紹介していく記事です。

各俳人の経歴等はここでは省略したいと思います。

気になった俳人の方については、他の作品などといっしょにぜひ調べてみてください。


◇ 今回の俳人 ◇

飯田蛇笏
いいだ だこつ

いきいきと細目かがやくひいなかな

春めきてものの果てなる空の色

たきおもて雲おし移る立夏かな

白牡丹がくをあらはにくづれけり

むらさきのこゑを山辺に夏燕

たましひのたとへば秋のほたるかな

芋の露連山影を正しうす

秋たつや川瀬にまじる風の音

くろがねの秋の風鈴鳴りにけり

高浪たかなみにかくるる秋のつばめかな

をりとりてはらりとおもきすすきかな

山びこに耳かたむくる案山子かかしかな

山国の虚空こくう日わたる冬至かな

極寒の塵もとどめずいわふすま

わがこゑこえののこれる耳や福は内


雛=ひいな
瀧=たき
萼=がく
高浪=たかなみ
案山子=かかし
虚空=こくう
巌ふすま=いわふすま
こゑ=こえ

いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


◇ 関連記事 ◇

明治・昭和期の名句・佳句シリーズ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?