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はるかなるウィーン→プラハ(旅の1日目)

思えばこの旅は出だしから少しイレギュラーだった。
総武快速線で電車が遅れていて、予約していた成田エクスプレスは運休になっていた。
そんなばかな。
スーツケース転がしてはるばる日暮里へ向かい、スカイライナーで成田に着いた。

成田ではゆったりチェックインをして、11時間ほど飛行機に乗り、アブダビで乗り換えて、そこからウィーンまで6時間。
エティハド航空はスタッフがなんとなく親しみやすく、機内食もエンタテインメントもわるくなく、アブダビ空港も独創的な建物で、乗ってる時間がこんなに長くなければ文句なしであった。

飛行機では2048というパズルゲーム、斎藤美奈子さんの『あなたの代わりに読みました』、チェコ語小説クラスで読んでる小説を読んだ。
小説クラスで読んでる小説はちょうど1989年の章に入り、ビロード革命のタイミングの描写が出てくる。
この小説にもビロード革命のこと出てくるんだ…?と思ったけど、そりゃそうである。早く生徒さん達と読みたい。

アブダビの空港

ウィーンに着いたのは早朝6時すぎ。
リュックからコートとマフラーを取り出して身につける。リュックの中身を減らしたいからだが、それよりも気温が低い。

入国手続き、スーツケースの回収をすませ、これなら7:10のプラハ行きバスに乗れるかもと思ったけど、なぜか税関で人が詰まっていて前に進めない。
バスの時間ギリギリになってオンラインでチケットが買えなくなり、まあじゃあ電車で、と頭を切り替える。

ウィーンの券売機はどこに行くか選ぶと、直近の列車の時刻が表示される。
7:19の電車でとりあえず市内へ。
なんかウィーン・ミッテ駅からチェコの街に一本で行けた気がする、ととりあえず降りる。
降りる必要はなかったかもしれないけど、コーヒー飲んでもいいし、多少観光しても、というあいまいな気持ちでミッテ駅。

この時点で、今年の春に使ってたSIMカードは反応せず。iPhone使えない状態なので、ミッテ駅のWi-Fiで路線検索を調べたり、チェコ内の列車の座席指定をしたり、やれることをやっておく。

クリスマスの飾りついてた

8:10のブジェツラフ Břeclav行きに乗ることに。これなら終点まで行けばチェコだし、ブジェツラフでチェコの私鉄Regiojetに乗り換えられるはず。
Regiojetの列車は10分遅れで残り座席1だったので、とってしまった。

通勤の時間帯なのであろうが、みんなニット帽やコートについてるフードをかぶっている。駅のホームに吹き抜ける風が冷たい。
ミッテ駅からブジェツラフまで1時間22分ほど。
ウィーンのハウプトバーンホフまで行ってプラハ行きの列車に乗るルートもあるが、どうも路線検索をしてみたら途中に工事区間があり、代替バスに乗り換えないとならないようだった。
それだと時間も読みにくいし、単純に荷物が多いと面倒になるので、そちらは避けた。

ミッテからひたすら田園風景。曇り空。列車は田舎に向かっていく。私以外にこの車両に乗ってるのはドイツ語でおしゃべりしている若い女の子3人だけ。

ひたすらこの感じ。

ブジェツラフまであと20分くらいかなと思っていたら、途中駅で止まったまま電車が出発しない。
行き違いの電車を待ってるのか、なんかそれほど緊急性はなさそう。ドイツ語でアナウンスが入るも何もわからず。

電車は10分ちょっとその駅に滞在して、しばらくするとまた出発した。
いまのでこの電車遅れたかもしんないな、プラハ行きの乗り換えに間に合わないかもしれないな、オーストリア鉄道ÖBBとチェコのRegiojetじゃ接続できるように待ってくれないもんな、とこれまでの知識であれこれ考える。
でもさっきネットで切符とったときはRegiojetのほうが10分遅れだったので、遅れを取り戻してなければ乗れるのではないか…?

たぶんこのへんでチェコに入った。

ブジェツラフの駅、そんなに大きくなかった気がするので、電車降りたら駅舎に行って電光掲示板でRegiojetの遅れがまだ表示されてるか見なくては。
もし乗り遅れてたらブジェツラフ観光してみてもいい。
いつもなら乗換検索のサイトで列車の遅れを確認しながらだが、SIMカードは反応しないし、Wi-Fiもない。

私の乗る列車がブジェツラフに入る。
電車を待ってるような人影が数人見える。まだ乗れるかも。

駅舎に入ると、電光掲示板の前にずらっといた人たちが動きはじめた。
さっと確認したら、プラハ行き10分遅れの表示があった。ということは、もうまもなく来る…。乗れる…。人の波にくっついてホームへ。

ちょうど列車がやってきて、無事にプラハ行きに乗り、予約したときそこしか席が空いてなかったお子さま向けビデオが流れてるコンパートメントで席を探す。

この列車は朝6時半にスロバキアのジリナを出てプラハに向かうものらしい。
ブジェツラフはチェコの最初の駅なので、コンパートメントは私以外みんなスロバキア人だった。スロバキア語聞き取れる…安らぐ…。

こんな列車。都営三田線にもこんなのあったけど、それより広い。

ブジェツラフからプラハまで3時間。『あなたの代わりに読みました』の続きを読み、RegiojetのWi-FiでSNSなど。
さすがにお子さま向けの空間で仕事をする気分にならない。
途中小一時間ほど寝てしまい、もっと寝たいなと思いつつ、プラハに着いた。
飛行機と電車で座ったまま寝たけれど、成田に行く日の朝起きてからは、31時間経過。眠いはずである。

いちおう写真におさめた。

何も考えずにウィーン発着の飛行機をとっているが、まっすぐプラハに来たのは初めて。
うーん、ウィーンからプラハ、なかなか遠い。
Googleで距離を調べたら335kmだって。

ここまで読んでいただき、とってもうれしいです。サポートという形でご支援いただいたら、それもとってもうれしいです。いっしょにチェコ語を勉強できたらそれがいちばんうれしいです。