わたしを初めて形成したもの
何かお題があった上で文字を書いてみたいなと思っていた。
そんな時この企画に巡り合った。
これも何かの縁。由来を綴るとともに何か、振り返れればな、と思う。
小学生の時に自分の名前の由来について調べる(親にインタビュー?)という宿題があった。
それまで『名前の由来』なんてことを考えたことがなかったので、どんな由来があるのだろう、どんな思いを込めてつけてくれたんだろう。と、とてもワクワクしながら家に帰った記憶がある。
私の名前を付けてくれたのは母だ。
ワクワク、そして何故だか少し緊張しながら母に名前の由来について尋ねた。
どんな答えが返ってくるのだろう。
『胡桃』
想像もつかない。ワクワク。ドキドキ・・・。。。
そんな気持ちもする間がないくらいの速さで、答えは返ってきた。
「ん~、なんとなく。これ!って思ったの。」
その時の私の頭の中が分かるだろうか。
「「それじゃあ宿題ができないよ!どうしよう・・・!!」」
健気な小学校低学年の少女である。
宿題をしっかりと遂行するべく、母と一緒に漢字の意味を調べ、取ってつけたように意味を考えた。私の名前の由来…ではなく『意味』は7歳か8歳か、そのくらいの健気な少女が母と二人で考えたのだ。
無事に宿題をやり遂げたが、そこから少し悲しく虚しい気持ちが続いた。
授業でその宿題の発表会があったのだ。みんなそれぞれのご両親だったりおじいちゃんおばあちゃんがつけてくれたであろう名前の由来を、素敵な由来を、発表していた。一方私はつい数日前に母と考えた内容を発表したのだ。悲しかった。みんなの名前が愛情たっぷりに見え、聞こえた。なのに私の名前は何となく。悲しかった。寂しかった。
(どうして胡桃という名前が付けられたか、もう少し詳しく説明すると、名前をどうしようか決めかねていた時にとあるレストランから、〔今月のおすすめは胡桃料理です〕というはがきが送られてきてその字を見て、「これだっ!!」となったらしい。)
あれから10年ちょっと生きてきて、中学、高校、大学と進んで色々な人との出会いがあった。
自己紹介をすると、決まって言われることがある。
「かわいい名前~!!」
そしてもう一つ、不思議なことにすごくよく言われるのが、
「【胡桃】って顔してるよね!胡桃顔!」
「胡桃は胡桃っていう名前以外当てはまらないよね。」
すごくすごく嬉しいのです。なんだか、小学生の時自分で否定をしてしまった名前を出会ってくれたみんなが認めてくれているみたいで。
「胡桃って呼べることが嬉しい」なんて言ってくれる人もいて。
母はこんな未来を知っていたのでしょうか。そんな風にはまるで思えないようなテキトーでおもしろい母ですが、
これだ!!とピンときたのは母の第六感みたいなものだったのかもしれないですね。
今ではすっかりお気に入りです。自分の名前が大好きです。母の感、ピンっ!は大正解です。さすがです。母という生き物はすごいですね。
わたしもいつか子供を授かり、名前を付ける時が来るのだろうか。
母の遺伝子を継ぎ、母に名前を付けてもらった私の事だ。きっと私も、「これだっ!!」なんて直感で決めるのだろう。
でも、もしかしたら名前の由来の宿題があるかもしれない。
直感で決めたとしても、由来は少し考えようかな。将来出会えるかもしれない我が子が悲しく虚しい気持ちにならないように…(笑)
ママ、名前を付けてくれて、産んでくれて、育ててくれて、ありがとう。
ママの子に産まれてわたしは幸せだ~~!!
これが私の #名前の由来
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