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第一回水素ガス配管探傷ロボコンに出場いたしました☘️

令和5年3月20日に奈良高専にて開催された第一回水素ガス配管探傷ロボコンに材料システム工学科2年生の学生3名と佐々木が参加いたしました.

コンテストの概要

第一回水素ガス配管探傷ロボコンは水素エネルギー社会の確立に向けて,重要な課題の一つである水素ガス配管のき裂検出ロボットの作成とそのアイデア,実行力を競うコンテストであります.このコンテストで,各高専の学生が考え,試作したロボットと発見した課題は,いずれ実用化される水素ガス配管探傷ロボットの大きな手がかりになります.GEARエネルギー・環境ユニットが主催する学生の専門知識と技術を競うコンテストとなります.

奈良高専で開催された第一回水素ガス配管探傷ロボコンには,オンサイトで奈良高専,鈴鹿高専,佐世保高専,オンラインで久留米高専,オブザーバとして豊田高専,大分高専が参加いたしました.

奈良高専にコンテストのステージが設置され,久留米高専においても,同様のステージを設置してコンテストが行われました.
水素ガス配管を想定したガス配管,角サドル,L字継手を用いて,非破壊探傷用コイルを搭載するディスクをどのように動かすか?それぞれのアイデアと実現力を競いあいます.

参加する学生の学年には制限はなく,1年生から専攻科生まで学年学科を問わずに参加が可能なコンテストです.


奈良高専の調整中の様子

コンテストの様子

コンテストは,奈良高専の谷口准教授の開会挨拶から始まりました.佐世保高専の西口准教授による水素エネルギー社会実現に向けたGEARエネルギー・環境ユニットの取り組み,ならびに学生の皆さんへ期待する役割についてのお話がありました.
その後,奈良高専,鈴鹿高専,佐世保高専,久留米高専の順番に20分の持ち時間で,今回作成したロボットのコンセプト,実演,改善点や課題のプレゼンテーションを行いました.
最後に各高専の教員からの総評と推しロボットへのコメントがありました.
また,総評の後には各高専の学生間での交流会があり,奈良高専や鈴鹿高専の学生さんがオンラインで参加している久留米高専の学生に,ロボットの精度を向上させる方法について紹介してくれていました.


調整中の様子

久留米高専のロボット紹介

久留米高専の学生が作成してくれたロボットは,カラーマークを使って,ディスクを動かすアームの角度を変えることで,角サドルや継手を超えていくロボットです.
90度のL字継手部についても,タッチセンサーとロボットの角度調整によって,90度曲がりディスクを動かしていくロボットを作ってくれました.
また,配管探傷ロボットコンテストは,縦に1mのびた配管も探傷用ディスクを動かす必要があります.
久留米高専では,モーターとローラーと糸を用いて,探傷用ディスクを糸の巻取りにより移動させることに成功しました.


探傷ロボット調整中の様子
オンラインでのプレゼンテーションの様子

佐々木の感想

久留米高専の材料システム工学科の学生が,コンテスト開催日まで日取りが少ない中,大変積極的に,ロボット作成に取り組んでくれたことに感激しています.学年末試験終了後から,ほぼ毎日9時から17時を過ぎるまで,パソコンとロボットを並べて学生が試行錯誤していることに,高専生の底力を感じました.思いついたアイデアを作っては解体し,作ってはやり直しをして徐々にコンテストの課題達成を目指して,やり遂げようとするその熱意と姿勢に心打たれました.今回のコンテストとその準備で得た知見や経験は,参加学生にとって大きな財産になると思います.

また,佐世保高専,奈良高専,鈴鹿高専の学生さんたちは,その作成されたロボットの多機能さ,安定性,ロボットの機能の面白さが大変勉強になりました.佐々木の想定以上に短期間にも関わらず他高専の学生さんのものづくり力の高さに驚きました.高専教育のシステムやその場の提供が,地力の高い学生をさらに飛躍させることを身を持って感じました.

縦配管のディスク移動中の様子

参加学生の感想

「今回、配管探傷ロボットを作っていくなかで、色々な問題に対して改善策を考える力をつけられたと思います。上手くいくと思っていても実際やってみると上手くいかないことがあると知ることが出来ました。
また、今まで知識のなかった水素脆化に関しても、調べて学ぶ機会になったのでよかったです。」

「試行錯誤していく過程は凄く楽しかったです。
沢山の人と関わるほど沢山のアイデアが得られて面白いなと思いました。
水素脆化が問題になっているのは知らなかったので、そういった問題を見る視点も増えて良かったです。」

「色々な課題を改善しながらプログラムしてロボットを動かすために、物理的に考えて改良し、何度も試す工程は凄く楽しかったです。また、課題を改善するための意見を出し合っていく中で、私にはない意見が沢山あり、その中には今まで学習してきた知識を応用させて考えた意見もあったため感心しました。高専低学年でこのような貴重な体験に関わらせて頂けたので、高学年になったときに色々な知識を応用させるために今のうちに色々な知識を学び、理解しようと思いました。」


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