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姿勢マネジメントは環境作りから

今回は車椅子ユーザーに限らず、すべての人に当てはまる“姿勢と環境”がテーマです。いつも同じ環境で同じ作業をしている方も、どうぞご参考になさってください。

幸福介護研究所のセルフメンテナンス講座にご登壇いただいている整体師の山本茂先生の講座での一コマをご紹介します。

脇下のリンパの流れを良くするワークの時に、大きな左右差のある参加者さんがいました。その方は、左の首から肩、背中がとても硬くなっていました。

お話を聞いていくうちに、いつも仕事をしているデスクのレイアウトに原因があることが分かりました。その方のデスクでは、パソコンがいつも左にあり、体を少しひねる姿勢で作業をしていたのです。

この方の場合、体に生じた左右差はデスクのレイアウトに問題があったのです。いつも同じ姿勢、しかも長時間に及んでいたために起こる体の痛みでした。

この方に限らず同じ姿勢のまま長時間動かないと、体の様々な部分に痛みが生じることがあるそうです。

車椅子ユーザーさんは、座り直しを勧められることがあると思いますが、それは車椅子ユーザーさんに限ったことではありません。
1日8時間、ほぼ座りっぱなしでデスクワークをしている人は、かなりのハイリスクと言えます。

先ほどご紹介した方の場合は、デスクの上のパソコンの位置を変える、デスクに対する椅子の角度や位置を変えるなど、時々、変化させると、体に付いた癖をリセットしやすくなります。

これからデスクを買う方がいらっしゃったら、私は昇降機能のあるデスクをお勧めします。これは文字通り、デスクの高さを変化させることができるものです。
立ったまま作業をすることもできますし、座って作業をするにしてもその時の作業内容によって高さに変化をつけることもできます。

「いつもいい姿勢でいましょう。時々、意識して姿勢を変えましょう」と言っても、なかなかできるものではありません。
しかし、私たちは無意識のうちに環境に合わせて姿勢を作っています。
デスクが低ければ背中を丸めて作業をしたり、パソコンが左にあれば体をひねったり。

ですからデスクの高さを調整することで、猫背を防いだり、変化をつけて筋肉についた癖をリセットしたりすることができます。姿勢のマネジメントのための手段として環境を整えることが有効なのです。

春には異動や転職など環境が変わる方も多いと思います。一度デスクまわりやご自身の環境について見直してみるのもいいかもしれません。


幸福介護研究所

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