見出し画像

シモト珈琲、昼下がりのコーヒーとカレー


 とある昼下がり、散歩の最中にとある店に立ち寄った。

 時刻は12時をちょっとすぎたあたり。久々の休日散歩中でちょうど小腹が空いてきたタイミングだった。
 どこか休憩できる店はないかと辺りを見渡していると、カレーのメニューが載った看板を見つけた。久しく出先でカレーを食べる機会がなかったので、とても魅力的に感じた。すでにお腹はカレーを迎え入れる準備を始めている。店の名前も確認せずに店内へと足を踏み入れた。

 入店すると、ちょっとした違和感に襲われる。並べられた机の上にコーヒー豆のパックや隅の方には焙煎機が佇んでいる。どうやらここはコーヒーがメインの店だったらしい。
 なるほど、コーヒーとカレーはいい組み合わせだとペルソナ5で学んだ。私自信カレーもコーヒーも同様に好みなので、嬉しい誤算だ。

 コーヒーとスパイスの香りが包まれながら席につく。店内はこじんまりとしていて、とても落ち着いた雰囲気。bgmではなくラジオが流れていたのも、なんだか時間がゆっくり感じられて好印象。

 店主と思しき人物からメニューを受け取る。目を通すと、主にカレーのメニューがA、B、Cの3通り。私はその中でもカレーとナン、サラダ、ドリンクがセットになったAメニューを注文した。

 食事を待つ間も香りが厨房が漂い、ワクワクが止まらない。ちょうどいい空腹感がさらに食欲を掻き立てる。

 そうこうしてるうちに、食事が届けられた。目をやると、皿の大半を覆うほどナンが大きい。とても目を奪われる。いいカレーだ。あまりSNSに投稿するタイプの人間ではないが、良い物を見たので思わず写真を撮ってしまった。

 肝心のカレーはとてもうまい。当然スパイスも効いてるし、ちょうどいい辛さ(辛さを選べた)で食事を運ぶ手が止まらない。サラダもちょうどいい量感でカレーを食べる邪魔をしない。あんなに大きなナンもすぐなくなってしまった。

 コーヒーは食後に届いた。コーヒーはその日その日によって店主が選んだ豆を提供しているらしい。あまり知見があるわけではないが、確かにいい香りがする。普段から安いインスタントコーヒーばかり飲んでいるため、香りの違いが簡単にわかった。
 カップを口につけ少しづつコーヒーを胃へ流す。体が少し温まるのを感じ、心地よさを覚える。鼻の奥を深い香りが通る。至福だ。今この瞬間が休日の最高潮だ。8割ほどの絶妙な満腹感と、美味いコーヒーを飲める幸福感。この絶妙なバランスが人生を潤してくれる。対戦ありがとうございました。(感謝)

 日常の中で小さな幸福を見つけられた時というのはとても嬉しいことだと思う。そんなことをこの店で感じた。ぜひ機会があればまた寄りたい。今度はコーヒーを求めてくるのだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?