『13の理由』が伝えたかったメッセージとは【第②弾】
Hey guys! 英語系ブロガーのKurtです。
今回も『13の理由(英語名:13 reasons why)』について執筆します!
この作品に込められた思い・メッセージを、実際のセリフや画像と共にご紹介します。なお今回はファイナルシーズンから抜粋しています。
全シリーズの集大成となる内容なので、ぜひ最後までご覧下さい^^
以下は【第①弾】の記事となります。こちらも合わせてお楽しみ下さい!
ファイナルシーズンのあらすじ
主人公のクレイは、片思いしていた同級生・ハンナの自殺や、学校一の嫌われ者・ブライスが殺害される事件など、普通の高校生では考えられないくらい悲しく、壮絶な出来事を経験したが、それでもなおその過去を乗り越えて、前に進もうとしていた。
しかし、もともと精神疾患を抱えているクレイは、ある日を境に悪夢にうなされたり、パニック障害を起こし始めてしまう。ファイナルシーズンではそんなクレイの苦悩や、暴走してしまう様子に焦点が当てられている。
その他、ブライス殺害事件の真相を裏で探るゲイの美少年・ウィンストンの奮闘や、女性が好きだったアレックスが、男性に興味を持ち始め、複数の男の友人と恋に落ちていく様子などが見所として描かれている。
お気に入りのシーンから引用
■Season 4 Episode 5: “House Party,” Episode 10: “Graduation” より引用
■日本語訳:Kurt
不安・ストレスが原因でクレイが崩壊
以前から精神疾患を抱えていたクレイは、ハンナの死や、ブライス殺害事件などを契機に、情緒不安定な状態に陥ってしまいます。
狂ったクレイは薬物に手を出したり、学校で過激な抗議デモを起こしたり、パーティーで知らない女子生徒と関係を持ったりなど、今まででは考えられないような事件を次々に起こしてしまいます。
下記は、その暴走するクレイとそんな彼を必死に止めようとする親友・ジャスティンのやり取りです。
[Justin] Oh, my God. Are you fucking kidding me?
[ジャスティン] おい、嘘だろクレイ。一体何してんだよ。
[Clay] It's just weed.
[クレイ] たかがマリファナだ。
It's not like I'm shooting heroin in a fucking alley in Oakland.
オークランドの路地裏でヘロインを吸ってる訳じゃない。
(ジャスティンが以前に起こした事件から)
この会話を見るだけでも、クレイがかなり攻撃的で、人の意見を聞き入れないくらい暴走している様子が分かります。
クレイは最愛の想い人・ハンナを失くしてしまったり、ブライスの事件では第一容疑者として連行され、厳しい取り調べ・尋問を受けました。事件が終わった後も、クレイの頭の中では事件は続いており、この先何か悪いことが起きるのではないかと、言葉では言い表せないくらいの不安に取りつかれています。それを紛らわすためにこれらの行動に出てしまったと考えられます。
親友・ジャスティンの死
クレイのことを更生させようと必死になっているジャスティンは、親がネグレクト(育児放棄)したことから、クレイの家に養子に入っています。
ジャスティンは、親の離婚や、捨てられたストレスから幾度となく非行に走った経験があります。しかしシーズン4では更生しようと努力している姿が描かれており、また悪いことを犯そうとしているクレイを一生懸命制止しようと奮闘します。
しかしそんな折、その親友であり、兄弟でもあるジャスティンが突然倒れてしまい、原因を探ると、過去の非行が原因でHIVに感染していることが判明。段階はかなり悪化しており、すでにエイズを発症しているという悲劇が。
闘病の末、なんとジャスティンはみんなに看取られながら亡くなってしまいます… 下記はそんなジャスティンとクレイの「最後の」会話です。
[Clay] I'm... I'm so sorry, Justin.
[クレイ] ジャスティン、ごめん…。
I don't know how to do this.
何をしたらいいのか、分からない…。
[Justin] Hey. You're doing... You're doing it great.
[ジャスティン] いや、今のお前は…いい感じだぜ。
[Clay] Thank you for saving my life.
[クレイ] 僕の人生を救ってくれて、ありがとう。
Like, more times than you know.
君が思っているよりもずっと、僕は救われたよ。
I love you.
大好きだ。
[Justin] I love... I love... love you... you too, man.
[ジャスティン] お…俺も…俺もお前が大好きだ。
Will you hold... Will you hold my hand, bro?
手を…握ってくれないか?
[Clay] Yea.
もちろん。
このシーンはシーズン1を見ている方は想像もできないシーンかと思います。
もともとスポーツができて、ハンサムな顔立ち、女子生徒からも人気で、生徒間の序列の中では常にトップにいたジャスティンと、人見知りで、他人と話すのが苦手なクレイは、同じ学校に通いながらも全く別の世界で生きていました。
しかしハンナが自殺した事件がきっかけとなって、クレイはジャスティンの素性・本当の姿、そして弱さを知ります。そして当時住む家を失っていたジャスティンを自分の家に招き入れます。
その後のブライスの事件を共に乗り越えていくうちに、二人の間にはまるで本当の兄弟、もしくはそれ以上の強い「絆」が生まれていました。
アメリカの学園ドラマではあるあるなのですが、この物語は「スクールカースト(生徒間の序列)」がドラマの構成要素の一つとなっています。一軍生徒は二軍生徒を見下したり、バカにする様子が幾度となく描かれています。人気学園ドラマ『glee』でも人気のない生徒は一軍の生徒から「負け犬」などと呼ばれています。
しかしこのクレイとジャスティンが手を取り合うシーンは、クレイがスクールカーストを打破し、ジャスティンと「真の友情」を手に入れた証明となるシーンです。
ハンナのために奮闘したクレイは、序列など気にせずに色々な生徒と接し、そして心優しい彼は、常に思いやりや優しさを忘れることなく行動してきました。その結果、クレイはかけがえのない友情や人とのつながりを築きました。
大切な親友・ジャスティンを失ったクレイは、非行に走っていた自分の姿を見つめ直します。第③弾ではその様子を紹介する予定です。
おわりに
他人の評価を気にしたり、自分の位置づけを気にするのは、クレイたち高校生だけでなく、大人も同様です。これは全世界共通の事実のように思えます。
でもクレイのように、固定観念に囚われず、柔軟な考え方をすることができる人間は、素晴らしい友情や愛情を手に入れることができると、この物語は伝えたかったと私は感じています。
「展開が急すぎる!」という評価も多かった本作ですが、私は学ぶことが本当にたくさんあったので、心から大ファンです。
第③弾ではクレイが卒業式で、全校生徒の前でスピーチをした内容について執筆する予定です。どうぞお楽しみに!!
Thank you so much for reading!
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【Buy me lunch. 】 (日本語訳:私に昼食をご馳走してください。笑)