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保坂和志の『ハレルヤ』の読書感想文

こんばんは、水瀬綾乃です。
今日は保坂和志さんの短編集の『ハレルヤ』を読んでいました。

保坂さんの本は、まだ何冊も積んだままで読みきれていないのですが、これは最近買った本です。

しばらく積んでいると、その山が動くわけでもないのに、いつの間にか本が見当たらなくなってしまうので、読みたいと思って買った時こそ、サッと手に取って読むのが積読本をそれ以上作らない策なのかもしれないと思って読んでみました。

扱っているテーマは重いのですが、猫を飼ったことがない私でも随所で心を揺さぶられたのに、猫好きの方がこの本を読んだら涙腺が崩壊するのではないでしょうか?

だからと言って、それは決して哀しみばかりではなく、向き合う側の気持ちに一種の救いを感じさせてくれるものでもありました。

『生きる歓び』が、まさにそうでした。

迎えるべくして保坂さんたちが迎えた花ちゃん。
大変なことも多かったけれど、たくさんの喜びも与えてくれて双方にとっての「生きる歓び」となる。

とても静かに文字が書き連ねてあるのに、心の中に深く沁みていく。
保坂さんの作品には不思議な味わいがあります。

あとがきも、湯浅学さんの解説も良かった。

まだ何冊も積んでいる保坂さんの他の作品も早めに読んでみたいと思っています。

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