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【詩】暴行

まるで動物のあたしは
ひたすらに高まって
音を立てて
あなたを飲み込みたい

終わる冬の夜は
沈丁花が
内側の白を見せびらかして
挑発の芳香
淫らなあなたの
首の付け根

毛皮を剥いだところで
真実はおとなしく
なつくはずもないのだから
有無を言わさず
引きちぎってしまえ

カリントウによく似た味の
甘く苦い汗を垂らして
あたしに乱暴にのしかかって

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