アイドル論〜出待ち編〜

アイドルは勘違いされやすい職業である。

いい意味でも、悪い意味でも。

私が以前思ったのは
"素直な子ほど悪者に見える"
ということ。

例えば、昔の出待ちの話。

私たちがよくお世話になってた会場でライブを終えるといつも有難いほどのファンの方が出待ちをしていてくれたんです。

寒かったり暑かったりする中でそれはとてもとても嬉しかったのだけれど、その人数が少しずつ増えて、度々会場にクレームが入ってしまい、禁止にはしないけれど、短い時間で切り上げること、と運営と会場のルールで決まりました。

それを受けて私たちはメンバーで話し合い、待っていてくれる人に、一言ずつお礼を言ってサッと会場の前から離れよう。という決まりができました。

でもいるんです必ず。

"神対応"する子が。

会場も条件付きで禁止にしないでいてくれたのに、みんなで決めた約束事を一切無視し、その場に立ち止まり続けてしまったんです。

それも何度も、、、。

その一方で、運営と会場からのお達しを守り、一言ずつお礼を言ってサッと会場を後にした子もいました。

ファンの方から見れば、神対応する子は、あの子はとてもいい子だね、ファン想いだね！

一方あの子は冷たいね。塩対応だね。

という声も聞こえてきたりしました。

そんなこと言われたルールを守った子は悲しいやら悔しいやらもどかしいやらでカリカリして。

一方"神対応"を続ける子にはファンが増えました。（神対応してるけどルールは無視してる）

この両者を目の当たりにした時、わたしはどちらが正解なのか分からなくなりました。

アイドルとして正解なのは神対応ガール。
しかし仕事をする上で正解なのは塩対応ガール。

明らかに"良い子"に見えるのは神対応ガールなのに、本当にルールを守っている良い子は塩対応ガール。

そう。そんなもんなんです。

その時、勘違いでも自分をよく見せる術を持っている子は凄いなぁ。と痛感しました。

わたしは基本的にそれができません。

だから羨ましくもありました。

この事件は誰かの足を引っ張ったりはしてないけれど、誰かを利用して自分をよく見せる術を知っている子も多く居ます。

でも長年この業界で生きているとだんだん、わたしはそれが悪だと思わなくなりました。

そこまで出来るってすごいもの。

自分をよく見せるために誰かを引き摺り下ろせますか？

無理でしょ。。

私はそこまでやらなきゃいけないならなんの躊躇いもなく辞めます。笑

無理。笑

だからくすぶりつづけるのかもしれませんね。笑

私がマスカッツが好きなのはそういう子がほとんどいないからです。

みんなだれかの手を借りたり誰かを使ったりして自分をよく見せることはしません。

自分で戦う子がほとんどです。

だからこのユニットはとても気持ちが良いのです。

この記事で何が言いたいのかというと、恵比寿マスカッツ、良いユニットだから推したらいいよ。ということです。笑