アゲハの子供の愛らしさ

 ニンジンなどを育てれば、すぐにつき、増えるものではあるが、ここではサンショウや橙の葉、そんなものにしかつかないようで、ゆえにキアゲハは珍しい。

 一体何の関係か、黄色い蝶がそもそも少なく、キチョウにキアゲハとそのあたり、アカタテハなどはたくさんいるが、これは黄ではないだろう。

 しかし、このキアゲハというもの、幼虫の頃が愛らしい。

 ふわふわとした大きな体に、黒い縞模様の美しいこと、触ると怒って橙色を、にゅっと出すのもいじらしい。

 これがアゲハなら、幼虫は鳥の糞に似て、それも生きる術ではあるが、あまり見た目も良くないものだ。

 この小さい虫が、威嚇に出す橙色の、それが人に害無いものならば、愛らしいと思うのだから、スズメバチやらムカデなど、あれらに害が一つもなければ、幼虫と同じよう、愛らしいと思うのだろう、まったく根から勝手な感覚である。

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