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一四零の庭苑 1巻 完結

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X(旧Twitter)で毎日書いている140文字以内の短い詩たちです。 全1000話の第1巻となります。 マガジンのタイトルの意味は、X(旧Twitter)で140文字内で書いて…
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2022年2月の記事一覧

詩「居場所」

居場所を求めて彷徨う みんなが彷徨っている 僕もそうだ 居場所を見付け出すまでの苦悩 人には言えないんだ、言っても伝わらない ずっとそんなことを考えながら居場所を探す 「一生、自分の居場所なんて見付からないんだ!」 精一杯、胸の中で叫んだ でも君の笑顔を見た時、少し違った

詩「この道」

この道を真っ直ぐに歩こう 自分が決めた道だから 胸を張って大手を振って行こう 歩く道々で出会うものに心ときめかそう たまには立ち止まり話しを聞こう 腹を抱えて大笑いしよう 悔しい時は拳を握り締めて 喜びは喜びで 哀しみは胸に刻み、なり振り構わず泣けばいい 人の道はそれでいい

詩「寂しさに触れた」

俯く 束の間、流れる時間を微動だにしなかった 自分の体に触れる 指が体を掴み撫でる 自分の体があることを確認した 静寂の中 感覚が何かに集中するのが分かった 見付けた 寂しさだ 気付くと意味の無い思いが腹の底から上ってくる 強く自分を抱きしめて瞼を閉じるしかなかった

詩「あの空が全て」

空が全てだと思った 辛い時、悲しい時 涙が零れたら上を向いて耐えた どんな時でも空は上にあったから 空の青が目に染みて 目から脳に体に行き渡るように、私の全てに染みてくる 優しさだと思った 愛情だと思った 私が愛情で溢れた時、胸の中で何かが弾け輝いた 空を深く知った

詩「星と話す」

夜空に星があって 星を眺める一時に心ときめかせて 今日一日を思うのが好きだ 「ねえ、お星様聞いてくれる?」 毎回出だしはこんな感じで話しかける 星の瞬きのような輝きに 相槌を貰ったような気になって 星の大きさに強く輝く光に 焦がれるように見詰め返して 夜の特別が過ぎて行く

詩「命と死」

いいかい、命は一つなんだ 誰も命は一つずつ持っているんだ 生きとし生けるもの全て、命は一つずつなんだ 命を奪う 命を奪われれば死んでしまう 生きることは出来ないんだ 死んでしまうとね あの子の笑顔も見られやしない 悲しい顔を向けられたって寄り添えやしない そういうことなんだ

詩「地球」

地球は丸い 見上げるあの空も丸いのかな 大きすぎる空が丸いかどうかはわからないけれど 空はきっと全部繋がっているんだ 地球の地上のどこに居たって繋がっているんだ 繋がった空の下 人の沢山の思いが溢れていて それならば私は 誰もが幸福であるのがいいなあ あの空に私の思いを飛ばす

詩「微睡み」

お気に入りの場所の椅子に深く腰掛けて微睡みを嗜む 少し顔を上げると空が窓越しに目に映る 心地良い 微睡みの中、気になる事といえば 光、音、匂い 体に刻まれて行く時間 視界にある空は心の扉のようで、その扉に触れようかと迷う 迷う気持ちは空白も連れて来て 私は揺らぎ微睡みを楽しむ

詩「羽ばたく」

あの空へ 私の夢羽ばたく 目に映る青い空 流れ行く白い雲は筆を大胆に自由に走らせ描いたよう 空に思いを描く 私は胸を膨らませる 体が大きく腕を広げた 大空を抱きしめるように 口の端が優しく上がり笑みを浮かべ 穏やかに深く呼吸をした 夢への旅立ち 一歩を踏み出す 私は駆け出した

詩「人の証」

あなたが自由に羽ばたくのは 命の証です あなたが笑うのは 生の証です 命は羽ばたくために使うのです あなたが惹かれたあの大空に羽ばたくためにあるのです あなたが見た空はきっとあなただけの色 その先には笑顔があるから 生を健やかな笑顔で飾るのです あなたは生きているのだから

詩「自分に愛を注ぎたい」

愛に慣れなくて 自分を愛することに慣れなくて 胸が痛い 悲しくなる どうしても自分を労れない 何時からこうなったんだろう 年月を重ねる度に 自分自身が遠ざかる 労りたいのに癒やしたいに 愛をあげたいのに 手が届かない 悔しい このままでは私は壊れてしまう 愛を注ぎたい

詩「心の病み」

病むことに慣れてはいけないよ 『病み』は君を離さなくなるから 病みたちは寂しがり屋だからね どうしても君を離したくないんだ だから、彼らに慣れてはいけない 君の心が病みに囚われたら 深く呼吸をしてごらん 君の体は生きているだろう 生は輝きとなるものだ きっと君の助けになるよ

詩「真理と無知」

真理というものは知らなくば無知と同じと悟った 巡る 巡る 頭の中は宇宙のようで 光の速さのようなものが駆け巡る 陶酔し掛かったこの状態をなんとか留めた 人の姿が保たれたと思った 笑える 人の思考とは何だろう 辿り着いたところは何処だろう そうだ、もう一度思考の宇宙に行こう

詩「生きること」

生きる意味を知りたいと思った 生きることとはと考えた 答えは出なかった だから、自分が浅はかだと学ぼうと思った 教えが欲しかった 知識が欲しかった 渇望した それでも、生きることはわからなかった 生きるべきか 死ぬべきか 有名な一説が思い浮かぶ そしてまた明日も生きるんだ