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「聞く耳」と「言う気概」の両方が噛み合わないとねって話

130年前の鉄道会議の模様が面白い。参加者は、児島源太郎や渋沢栄一など、なんだか議論も熱かっただろうなと想像できて好き。

そんな記事が日経新聞に出ていました。それがこれです。

審議会や諮問会議などが政府の方針を追認するだけなら、存在を自ら否定することになってしまう。意思決定の透明性を「見せる」ための具になるだけだ。
130年ほど前、鉄道会議というのがあった。官民の鉄道計画を審査する逓信大臣直属の諮問機関だ。議員は各界を代表する20人。陸軍からは次官の児玉源太郎、経済界からは三菱創設者のひとり川田小一郎や渋沢栄一などが参加、議長は陸軍参謀本部の川上操六だった。

この会議に参加していた人は、真剣だったんだろうなと思います。本来こうあるべきかと思います。渋沢栄一の反応は結構いけてます。

議論の盛り上がらない日など、業を煮やした渋沢は「今日は退屈なのでこれでご免を被ります」と中途退出したこともあった。

なんか痛快で、スッキリしちゃいますよね。痛快繋がりでいうと、倉成さんの痛快シリーズお勧めです。

さて、この記事では審議会や諮問委員会の役割について3つのポイントがあると書かれています。

制度の補完、代替案の提案、そして社会・公益のために中立的な立場で発言すること。

そして、日本がその制度補完性が有効に機能する健全な国であって欲しいと締めくくっています。

これに関連する最近のニュースで言うと、エーザイとバイオジェンが開発したアルツハイマー薬アデュカヌマブが米国当局FDAに承認される前に、諮問委員会が開催されています。委員会見解は、承認に対して否定的だったこともあり、承認をされたことを受けて、諮問委員3名が辞任する事態となっています。

専門家に対して諮問し、見解を仰いでいる手前、それを否定するような施策を実施する場合は、しっかりと説明をする必要があるのは誰でも想像できると思います。

この記事にあるように、政府方針を追認するだけの役割であればその機能としては不必要であると言わざるを得ません。

FDAの結論についてアホらしくなってか、それともFDAに対して体を張った諌止するために辞任したかは分かりませんが、先のFDA諮問委員は強烈な問題提起をしたことになります。

「私たちの話を真剣に聞く気がありますか?」、と。


私も前職で諫言というのを本気でしたことがあって、それが原因で転職ということになりました。やれるだけやって辞めたので私自身はスッキリしていますが、今のお客様から数年前から古巣が全く変わっていない現状を聞くと寂しい思いになってしまいます…

自由闊達な議論をする前段階として、上の人も下の人もそれぞれがしっかりと考えてないとだめですよね。あとは、自由に議論できる雰囲気ですかね。

#日経COMEMO #NIKKEI #諫言 #諮問 #聞く耳 #言う気概 #痛快な話   

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