見出し画像

これ読みました?

「?」と頭にはてなマークが点灯する記事でした。

2021年4月21日 日経新聞電子版より

この記事の出だしはこんな感じです。

財務省は21日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会を開いて科学技術分野の予算について議論した。日本発の質の高い論文の本数が落ちている問題を取り上げた。年功序列ではなく、挑戦的な研究を手掛ける若手に活躍の場を与えるよう提起した。

で私が「?」と思った箇所は以下です。

<1>
国の府省共通研究開発管理システムに登録された研究者の論文のデータの分析では、30代前半の研究者が質・量とも高い研究生産性を示した。一方、科学研究費補助金(科研費)などの配分は年齢と比例する傾向にあった。欧州では博士号を取得して間もない若手に研究費を多く配分し、独立して活動できるよう支援している。

そして上記部分と下記の部分。

<2>
日本の大学研究で年功序列を重視しやすい理由として財務省が挙げたのは研究室内部から人材を登用する慣行だ。博士課程の入学者に占める同一大学出身者の割合は平均6割で、理学では8割を超す。内部登用は成果以外の人間関係なども加味されやすい。「年功序列を重んじる教員登用は若手研究者の活力低下につながる」と指摘した。

何が「?」だったかいうと、

<1>において、こう書いてあります。
a) 30代前半の研究者が質・量とも高い研究生産性
b) 科学研究費補助金(科研費)などの配分は年齢と比例する傾向

a)は研究を実際に手を動かしてする若手なわけで当たり前で、
b)はラボのトップの教授だと思うのでこれも当たり前に感じます。

そして、<2>において、こうあります。
c) 年功序列を重んじる教員登用は若手研究者の活力低下につながる

年功序列を重んじると活力低下につながるとという前提を受け入れるとすると、若手が高い生産性を示すというところとなんとなく矛盾しているように思うんです。それとラボを主宰する方が現状高年齢の方が多いからじゃないかと思うんですよね。

<1>は当たり前かな~、そして<2>が正しいとすると<1>と矛盾している気がする。。。そんなわけで「?」と思った次第でした。

そしてこれ。

会議(財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会)では「高年齢でも成果を出す人に資金配分されてもよいはずで、成果主義での評価を重視すべきだ」との意見も出た。

もし高年齢(何歳なんだろ?)で自分のラボを主宰していて、成果を出していたら、何となくポスドクや助教の結果を吸い上げて、自分自身を筆頭著者兼コレスポンディング著者にするブラックなラボじゃないかと想像してしまうんですよね。

財政制度分科会(令和3年4月21日開催)資料一覧は以下から見られますので、ご興味のある方はどうぞ。


#日経COMEMO #NIKKEI #財政制度分科会 #年功序列 #研究生産性

この記事を読んでいただいたみなさまへ 本当にありがとうございます! 感想とか教えて貰えると嬉しいです(^-^)