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エッセイ:ぜんぶ

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愛犬の話、ニューヨークの話、ランニングの話などなど、その時々の気になったことをつらづらと書いています。
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#ニューヨーク生活

ライバルは誰だ?

レースは一生懸命走るのが好きだ。 折角、必死になる時間にお金を払っているのだから、と思うのは変だろうか? そういえば、生まれて初めて、フルマラソンレースを申し込む際、”一体全体、苦痛を感じると分かっていて、お金を払うってどういうこと?意味分かんねー。”って思いながら、送金手続きをした。 そして、それ以来、毎年、苦痛を味わう為に大金を払い続けている。 おかしなものだ。 レースは不思議だ。練習では出せない火事場の馬鹿力みたいなものが出るらしく、人間の能力って底知れないものがあ

気がつけば大晦日

近所の図書館で日本語の紙の本を借りるようになってから(その経緯はこちらから↓)、すっかり、執筆回数が減ってしまった。つまり、執筆する時間があれば、本を貪り読んでいるって状態である。 それはまるで、ダイエットのリバウンドや、抜けられた麻薬に、またハマってしまうのと似ているような。それって、ヤバい? いや、でも、決めた。私は、この先もずーっと、紙の本中毒者として生きるわ。それが私の人生の幸せだとすれば良いじゃない。 と、そんなことが分かっただけでも、2022年は意味のある年で

やっぱり紙の本が好き

2年前、愛犬コーディが天に旅立ったのを機に、身辺整理を兼ね、本棚の整理をし、多くの本を古本屋に持って行った。 子供の頃から、大の本好きな私は、活字中毒と言っていいほどに本を読んでいた。それも雑食。電車を待つ間、電車に乗っている間もずっと読み続け、集中し過ぎて、駅を乗り越すことも多々。(汗) お風呂に浸かりながら読むのが至福と思っていたので、図書館利用はせず、購入した本を読んでいた。 そんな私が心機一転、本を手放すことにした。 世はクラウドの時代。私もそろそろ今風にデジタル本

「ショートストーリー」:空の森⑩

妊娠したからなのか、最近、私はほぼ女性だ。 偶に、仕事中、ボーッと空を見上げた時などに、”僕”が頭をもたげる瞬間があるぐらい。そういえば、”ムラムラも無くなったなぁ、これも女性ホルモンの作用だろうか?”、と、まるで他人事の様に自分を観察する。 (最初から読みたい方はこちらから↓)  もう1週間待って、無数(かずなし)から何も言ってこなければ、1ヶ月後のアパートリースの更新を機に、私たちのこの関係も終わりにしようと告げるつもりだった。無数の収入なら、ここの家賃を一人で支払うこ

「ショートストーリー」:空の森➅

ランニングから戻ってきた無数(かずなし)は、妙にスッキリした顔をしている。無数にとって、ランニングはヒーリングの役目も果たしている様だ。(最初から読みたい方はこちらから↓) 「ランチにパスタ茹でるけど、食べる?」 キッチンで鍋に水を入れながら聞くと、部屋から、「イエッス!多めで。」と元気な返事が返ってきた。 茹でている間に、ニンニクを刻み、玉ねぎを薄切りにし、鍋を取り出し、鷹の爪と一緒にオリーブオイルで炒める。途中、パンチェッタも投入し、お気に入りのトマトソースをドバッ

嫌われ者ミッチと黒犬2匹

セントラルパークをくるみとお散歩するようになり8ヶ月。色んな知り合い(わん友)が出来た。テニスコート裏の丘の集うグループのリーダー的存在のエドおじさんと仲間達、野球場北側の丘に一旦集合する”セントラルパークのドッグウィスパー”のキャッシー率いるドッグウォーカー軍団とそのキャッシーと長年のわん友の日系2.5世のシンディさん。 そして、嫌われ者ミッチ。 嫌われ者ミッチは初老の白人男性で、如何にも気難しい顔つきをしている。確かヨーロッパのどこかの国出身。彼が連れている犬は、ロトワ

新米フォスター奮闘記3:マライア⑥

今日、一番の出来事。 マライアのフォーエバーホームが決まったこと!!ずっとずっとマライアのその後が気になって、ほぼ毎日、セカンドチャンスレスキューの譲渡サイトをストーカーの様にチェックしていた。 ”そこから消えた=フォーエバー先が見つかった” となるはずだから。 そして、数日前、マライアの姿がサイトから消えた。 ああ、遂に見つかったんだ。良かった、良かったと胸を撫で下ろした。それ以上の情報なんて望んでいなかった。 だけど、今日、フェイスブックのセカンドチャンスレス

山わんこ、街わんこ、どっちが幸せ?

先日、地元石巻市の幼馴染達とLINEのグループチャットでやり取りをしていて、私のノートを読んだ友達の一人が、写真と共に、こんな書き込みをしてきた。 「黒リスも、ワンコを保護してるんだね。私も、保護犬1匹、捨て犬1匹猫2匹と山の中の一軒家で暮らしています。」 (下記の写真の1匹は娘さんのワンコ) 彼女の名前はシンコ、石巻の小中高と一緒で、お父上が自然の中で育てる方針の保育園を経営していただけあり、シンコも子供の頃から、ワイルドであった。そのシンコは、東北大震災後、石巻から

犬はため息をつかない

相方のため息の音で目が覚めた。 その後、バタバタ、ゴシゴシ、どうやら、愛犬(保護犬なので年齢不詳、だけど、間違いなく老犬)コーディが、カーペットで粗相をしてしまっていたらしい。最近、粗相が多くなった。きっと、内臓も弱くなり、足腰も衰え、前は当たり前に出来ていた”我慢”が出来なくなっているのだろう。 そろそろ、オムツも考えた方が良いのかな。 なんてことを考えている間も、相方はため息をつきつき、せっせとカーペットを掃除している。 そう言えば、昨夜もため息ついていたな。

愛犬とシンクロナイズ

一昨日深夜、急に病気になった。 まずは愛犬コーディが、すごい音を出して何かを吐こうとした。それを受け止めようと手を出したが、何も出ず。その後、軽い下痢便をした。 その直後、自分の胃なのか腸なのかが、モヤっとし始めた。愛犬の様子を見ながら、横になるが、内臓のモヤモヤ感がシクシク感に変化していき、ついに自分もトイレに駆け込み、吐こうとする。だが、コーディ同様、すごい音は出すが、何も出ない。それを何度か繰り返しているうちに、かなり前に食べた物を吐いた。(汚い話ですみません。)