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vol.144 アイデア出しに必要な物

2022年に写真展に参加し、ありがたいことに23年も展示のお話がある。
そんな写真の展示作品について自分は手書きであれこれと考えたことを書き出すのが好きだ。

特に、アイデア出し専用として使っているノートパッドに万年筆のペン先が擦れる音を聞きながらどういう展示にしようかストーリーを考えながら筆を走らせていると思いがけないアイデアが浮かぶこともある。

そう。

自分は万年筆が好きだ。
常日頃、仕事でもプライベートでも万年筆を愛用している。

特に数年前に百貨店で15万円も出して購入したアウロラ社のマーレ・イオニアという万年筆が一番の御気に入りだ。

現存するイタリア最古の万年筆メーカーのアウロラの送り出したマーレシリーズはどの万年筆も美しく、とくにマーレ・イオニアはオレンジの軸にスターリングシルバーの輝きがアクセントになり、アウロラの他のシリーズのオレンジ万年筆はおろか、他社のオレンジ万年筆の中でも一番綺麗だと思っている。

そんなお気に入りの万年筆を使って展示作品を考えるのはとても時間が経つのが早く感じたりもする。

そして万年筆(マーレ・イオニア)と対をなすアイデア出し専用に使うと決めたノートパッドはマルマンのMnemosyne|187を愛用している。

このノートパッドは切り離せばA4サイズになるので管理がしやすい上にリングノートと違い、最後は分別せずに処分できるところも気に入っているが、このMnemosyneを使う大きな理由は二つ。

一つ目は万年筆との相性がいい。
二つ目はミシン目が細かく切り離しが容易。

特に一つ目の理由は大きい。
万年筆はオシャレな外観とは裏腹に弱点と言うかマイナス面の多い筆記具だ。
乾燥に弱く、一部の紙では裏抜けやにじみが発生したり、場合によっては紙粉が混入しインクの出が悪くなることもある。

これ以外にもマイナス面はまだたくさんあるけれど、ペン先が紙に触れていれば書けるのでボールペンよりも鉛筆よりも力を必要とせず書けることはその分アイデア出しに集中しやすいと感じているので万年筆の愛用は止められない。

そしてノートパッドは作品のアイデア出し以外にも展示のレイアウトを考えるときに使う時にもこのノートパッドと、定規とボールペン(シャーペン)を使う。

展示レイアウトの際に万年筆を使わないのは定規に沿って何度も線を引くと定規に触れたペン先が削れてしまう恐れがあるからだ。

万年筆の多くは金(Gold)で出来ている。
特に国産は1万円ちょっとの万年筆からペン先には金が使われる。
15万円もするマーレ・イオニアには大きなペン先がありすべてが18金で出来ている。そんな金で出来たペン先が線を引く度に削れていくなんて考えるだけで恐ろしい。

というわけでレイアウトに関してはボールペンかシャーペンを使うようにしている。

レイアウトにMnemosyne|187を使う理由は、5mm方眼の為5mmを5cm換算で考えると横幅190cmくらいのレイアウトが描けるのでMnemosyneはとても重宝する。

12月のるりか展のレイアウト図。
色々描き込みすぎて見にくく、判別不可能とは思うが本人は解読できるので問題ない。

こんな感じで展示が決まったら日夜作品のアイデア出しを行なっている。

ということで、今日も夜な夜な万年筆をノートパッドに走らせようと思う。

では、また。

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