【読書メモ】マンガ ビジネスモデル全史 創世記篇&新世紀篇(三谷宏治)【#73】
専門外の私が、全体を概観するのには非常に役立ちました。経営学の本は何冊か持っているのですが、どれも退屈で、なかなか読み進められていませんでした。以前に、同じ著者のマンガ経営戦略全史を読んで非常に良かったので、こちらも読んでみました。
とても取っ付きやすくて読みやすいです。
創世記篇では全部で25モデル、45社、65人の起業家やビジネスリーダーが紹介されています。最初はメディチ家による国際為替・決済システムから始まり、ペイパル、さらにリアル決済におけるモバイル端末を使った決済までの歴史が描かれています。ビジネスモデルとは何か?という説明があり、そこから近代のビジネスモデル創生期、変革期へと続きます。
新世紀篇では、フリーミアムから始まり、ソーシャルネットワーク、オープンイノベーションなどなど、聞き馴染みのある企業がたくさん出て来ます。阿里巴巴、百度、テンセントを三国志になぞらえたり、任天堂とソニーPS4の競争であったり、もちろんスティーブ・ジョブズが起こしたイノベーションについても詳しく描かれています。
最後の章にある、セミクローズド×人力の「bマッチング・イノベーション」、セミプロ個人の集団戦「セミプロ・クラウドソーシング」、組み合わせで勝負するMUJIの「顧客時間型オムニ・チャンネル」、ニッチな部品・素材で戦う「スーパー機能部品・材料」など、日本企業の強み、日本の企業が世界と戦えているビジネスモデルの紹介はとても興味深く読めました。
逆に、スラスラ読めてしまうので、何度か読み返して自分なりにまとめてみないと全く記憶残らないのが難点といえば難点です。とりあえずさらっと読んで全体を掴んで専門書に進むもよし、この漫画だけでもすごい情報量なので、この本を何度も読みながら、気になるところを専門書で調べていくもよし、ただただ娯楽として、情報収集的にさらっと読み流すのもよし、色々な楽しみ方ができる本です。手元に置いておいて、暇なときにパラパラめくるだけで勉強になります。
今回の記事を書いてびっくりしたのですが、もし紙で欲しい人がいたら、経営戦略全史の方は絶版になったのか、めちゃくちゃ値段が上がり始めているので、早めに購入されることを勧めます。僕はどうしても紙が好きなので、早めに買っていて良かったです。Kindleは通常の値段なので大丈夫です。
おわり
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