含胸型と抜背型

太極拳の姿勢要求に含胸抜背というのがあります。多くの人は聞いたことがあると思いますが、胸の力を抜いて胸を張らないように、背中の力を抜いて背中を広く使うという秘訣です。

今までは含胸抜背というのは胸が姿勢要求を満たせば背中も緩んで、逆に背中ができれば胸も緩むという、裏表の関係だと思っていました。なぜ両方のことについて言っているのかなあと不思議に思いつつ、なんとなく受け入れていましたが、最近どうも違うのではないかと感じています。

人によって、含胸を意識した方が軸ができる人、抜背を意識した方が軸ができる人に分かれるのではないかと思っています。昔、空手を稽古していた時に、体の中心に軸があって、突きというのはその軸をぶれないように体を回転させるんだと習いました。軸をぶらさずに腰をひねるよう注意されました。しかし、僕は軸が体の中心にあるとイメージするとどうしてもスムーズに腰がきれなかったんです。グルンって感じで、よっこらしょってなってしまいがちでした。でも、軸がおでこのあたりを通っているとイメージするととてもスムーズに突きが出せました。飛び込んでの突きの場合は、体の前2〜3センチのところに軸があるくらいのイメージの方がスムーズに動けました。それと同じことが太極拳でもあるんじゃないかと感じています。

僕のように体の前面に意識があった方が動きやすい人は含胸型で、含胸を意識して抜背を満たすことで動きがスムーズになります。よく言われるように、背中側の背骨に意識があった方が動きやすい人は抜背型で、抜背から含胸を導いた方が動きがスムーズになると思われます。僕は含胸型なので、含胸をイメージした方が明らかに套路の安定性が増すことを感じています。

これはカカト体重をやめる訳ではないので、重心はいつものようにカカトに置いてください。あくまでも意識の場所、イメージだけです。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
5
太極拳、形意拳、八卦掌を練習する中で気づいたことを整体、ボディワークなども絡めながら考察しています。野口整体、フェルデンクライスやアレクサンダーテクニックなども学びましたが、中国武術が一番しっくりきます。中国武術の口伝や秘伝に関することは有料にて配信します。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。