【読書メモ】怒らないこと(アルボムッレ・スマナサーラ)【#65】
目次を紹介すると
これは文庫版の目次です。入手しやすいのはこちらでしょう。僕は再々々読くらいなので、サンガ新書のものを持っていますが、目次がもう少し細かく区切られています。内容は同じだと思います。
第1章から第3章までが怒りについての解説や考え方です。仏教では対機説法という手法が採られますので、様々な事例を使ったケーススタディのような内容になります。
対機説法というのは
第4章で、やっと怒りへの対処方法が出て来ます。注意するところは、怒りを抑えたり我慢してはいけないということです。抑えた理我慢しても、ずっと死ぬまで我慢し続けることになってしまうからです。また、ストレスを発散すれば良いというのも注意です。怒りの原因を見ずに、誤魔化しているだけだからです。怒りを、より大きな刺激で誤魔化しているだけなのです。
では、どうやって対処するかというと。見つめることです。それをヴィパッサナー瞑想と呼びます。怒りが生まれたら「あ、怒りだ。僕は怒っているな」と自分自身を観るという方法です。そうすると、怒りが生まれた瞬間に消えてしまいます。
ヴィパッサナー瞑想というと難しいですが、西洋風にいうとマインドフルネスです。今の自分を、善悪の判断せず、ただ見つめる、観察することです。そうすると、怒りが消えていきます。
怒らないためにも
「自分は偉い」というエゴを捨てる
「自分はダメな人」というエゴを捨てる
「他人に負けたくない」というエゴを捨てる
のも大事です。なので、エゴにも気づくようにしましょう。これも自分を見るようにすれば分かって来ます。
最後に、「怒り」と「笑い」は両立しません。詳しくは本書を読んでいただきたいのですが、怒らないでいるために、とにかくよく笑うようにしましょう。知恵の笑いは「笑って幸福になる」ということです。無知の笑い「幸福だから笑う」ではないことに注意ましょう。
おわり
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