【読書メモ】内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える(スーザン・ケイン)【#74】
文庫化されていたのに読めていませんでした。読み始めたら一気に読破してしまいました。本書は12章構成なのですが、それがさらに4つのパートに分けられています。
もともと内向的な性格なのですが、無理して外向的に振舞っていたので、まさに本書に書かれているようなストレスを感じていました。事例が全てアメリカなので、こういうタイプの本はあまり共感できずに、知識だけ得るという読み方が多かったのですが、本書は最初から最後までとても共感できる内容でした。
前半は内向的とはどういうことかという説明や、外向的になれずに苦しんでいる、苦労している事例の紹介ですが、この本の重要なところは最後のパートⅣです。ここに内向的な人が外向的に振舞う必要があるときにどうすればいいか。コミュニケーションギャップがある相手、外向的な人とパートナーになった場合はどういう解決法があるか。子供が内向的な人間の場合はどういう風に接して、どのような教育を受けさせるのが良いのか。について書かれています。
もっとも外向的な国だと言われる「アメリカ」の研究事例だけでも3分の1から2分の1の人たちが内向的であるという調査結果が出ています。もっと内向的な比率の高い国では、さらに多くの内向的な人がいるので、本書は多くの人に役立つ本だと思います。
著者が内向型の特徴に挙げられる項目を書いてくれてあります。診断用の科学的なテストではありませんが、一つの指標として、次の20項目に当てはまる数が多いほど内向型である確率が高いと考えられます。
グループよりも1対1の会話を好む。
文章の方が自分を表現しやすいことが多い。
一人でいる時間を楽しめる。
周りの人に比べて、他人の財産や名声や地位にそれほど興味がないようだ。
内容のない世間話は好きではないが、関心のある話題について深く話し合うのは好きだ。
聞き上手だと言われる。
大きなリスクは冒さない。
邪魔されずに「没頭できる」仕事が好きだ。
誕生日はごく親しい友人一人か二人で、あるいは家族だけで祝いたい。
「物静かだ」「落ち着いている」と言われる。
仕事や作品が完成するまで、他人に見せたり意見を求めたりしない。
他人と衝突するのは嫌いだ。
独力での作業で最大限に実力を発揮する。
考えてから話す傾向がある。
外出して活動した後は、たとえそれが楽しい体験であっても、消耗したと感じる。
かかってきた電話をボイスメールに回すことがある。
もしどちらか選べというなら、忙しすぎる週末よりも何もすることがない週末を選ぶ。
一度に複数のことをするのは楽しめない。
集中するのは簡単だ。
授業を受けるとき、セミナーよりも講義形式が好きだ。
自分でやってみると、ほとんどの項目に当てはまったので、かなり内向的に偏ってるなということが再確認できて良かったです。無理に外向的に振舞って消耗していたのが当たり前で、回復する時間を外向的な人より多く取らなければならないというこも参考になりました。
終章から印象に残った部分を紹介します。
おわり
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