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站椿功の大切さ(2022/2/5修正)

站椿ってやってますか?
ただ立っているだけの練習です。

三円式とか站椿で検索すると姿勢はすぐに出てきます。
とても簡単な、むしろ退屈な練習ですが、
これをするのとしないのとでは進歩が全然変わります。

動かない練習なので、
これだけやっても上手くはならないし、
強くもなりません。

ですが、これをやらないと絶対に上手くなれないのです。

やり方は簡単です。
足を肩幅に開いて、つま先を平行にして立ちます。

つま先を外側に開くやり方もあるのですが、
それで効果を出すにはかなり姿勢を低くする必要があります。

なので、まずはつま先が平行から始めましょう。

上半身は、胸の前に大きなボールを抱えるようにして
ふんわりと腕を上げます。

そのまま少し腰を落として、立ちます。

重心はかかと側に。

疲れてくると重心がつま先側に移動してしまうので、
かかとの上に乗るように
何度も自分の重心をチェックしてください。

最初はそんなに腰を落とさなくて大丈夫です。

ほんの少しだけ落として、
5分程度から始めましょう。

長くても15分ほどで大丈夫です。

30分、1時間と長い方がいいと言う人もいますが、
気功ではないので私はそんなに長くしなくていいと思います。

太極拳や内家拳の基本功としては15分で十分です。

その間の注意事項としては、
呼吸は自然に。

浅くならないように、
かと言って無理に腹式呼吸をする必要もありません。

ゆったり深く呼吸してください。

無理に低くしていないのに
上半身に力が入るのは
吸う時に意識しすぎている場合です。

吸うのは意識せず、
ゆっくりと吐くことを意識す
るのがコツです。

その時に、体の緊張も一緒に
吐き出すような意識でもいいと思います。

呼吸をするたびに
足の裏のどこに重心が載っているのかを意識します。

呼吸に気が取られると、
重心の意識がなくなり、
重心(かかと)を意識すると呼吸に力が入り・・・
の繰り返しになると思います。

最初はそれで構わないので、
吸って吐いて、
足裏を意識して、
の繰り返しです。

私はゆっくり呼吸すると
1分間に8回前後の呼吸をします。

つまり、1分間に8回呼吸と足裏の意識をやり直します。

10分で80回意識をします。

これを毎日繰り返すと、
自然に呼吸と足裏の重心を
ちょうどいいバランスで意識しながら
立つことができるようになります。

鍛錬としての側面もあります。

足腰には体の中で大きな筋肉が集まっています。

スクワットのように大きく動かす運動だと、
体の消耗も激しくなりますし、
血圧や心拍数も上がりすぎてしまいます。

站椿功のようにアイソメトリクス、
動かない鍛錬は
体力の消耗を防ぎ、
血圧や心拍数を無駄に高めないのですが、
酸素の取り込みは高めるので
健康には非常に有用です。

さらに、原因は分からないのですが、
スクワットを一生懸命やっても
低い站椿が出来るようにはなりません。

逆に、站椿を頑張っても
スクワットの能力は高まりません。

それぞれ違う運動です。

太極拳や内家拳は武術ですので、
頭の位置をあまり変えずに動く運動が多くなります。

頭が上下すると気配がすぐに読まれますし、
運動量が増えて
無駄に体力を使ってしまいます。

中腰の高さで重心を移動させる運動
に役立つのは站椿功のようです。

スロースクワットなどもやりましたが、
站椿功が一番役に立っています。

おそらく、長い歴史の中で
そのようなことが分かって来たので、
太極拳の基本功でスクワットを勧めるのではなく、
站椿功を勧めるのだと思います。

前回のストレッチに続き、
今回の站椿功も
1日に長く頑張ったからといって
効果が上がるものではありません。

毎日少しずつする方が効果が高まります。

ほんの2分、3分からでもいいし、
どうしても時間がないなら
歯磨きする間だけ中腰になるとかでも
いいと思います。

たとえ不完全でも
始めることが大切だと思います。

站椿功に関しては、以下の記事もあります。

おわり

直接学んだことはないのですが、この盛鶴延先生の本は、自分が学んだ気功についても的確に書かれているので、今でも教科書代わりに使っています。日本語で入手できる本としては、最も信頼できる最高峰の本だと思いますので、手元に置いておいて損はないです。超おすすめです。


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