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ラブリコで作る間仕切り壁

手軽に柱を立てる事が出来るとdiy界隈で人気のラブリコ。
今回は、そんなラブリコを使って間仕切り壁を作って行きたいと思います。

Before

これが我が家の居間。

足の悪い義母が同居する事になり、急遽部屋が必要になった。
しかし、我が家の一階には部屋らしき物が無い…。

「部屋が無ければ、作ればよいじゃない!」

突然、心の中のマリーアントワネットがそう叫んだ!

なるほど、その通り!
しかし、それをするには大きな問題が二つあった。

問題1
  シンプルに金が無い

部屋の中に部屋を作るーー、発想は良い、天才的だ! 
しかし、残念な事に金が無い。
恐らく業者に頼めば数十万は掛かるだろう。

問題2
  いつまでいるか分からない

えぃやっ!と、スカイツリーから飛び降りる気持ちで部屋を作ったとしてだーー、
お義母さんがいつまで我が家に滞在するかは分からない。
もしかしたら半年もせずにケアハウスに移る可能性だってあるのだ。

そうなった時、高い施工費を出し狭くなったリビングを見るたびに、俺の心は締め付けられるだろう。

つまり、今回は現状復帰が可能であり、且つ安価な方法が求められるのだ。

間仕切り壁を作ろう!

そんな二つの問題を解決する方法が「ラブリコを使った間仕切り壁」である。

ラブリコの構造は簡単に説明すると巨大な突っ張り棒である。

施工はそれ程難しく無く、俺でも何とかなりそうである。
しかも、床にビスを打ち込む事無く施工出来るので現状復帰は容易い。
diy経験者ならば馴染み深い2×4の木材に合わせた金具というのもポイントが高い。

これなら、完全な部屋とはいかなくても、最低限のプライベート空間が作れそうである。

早速ネットでラブリコのdiy関連を漁るが、どれも棚やら一直線の壁ばかり。残念ながら俺が考えるL字の壁を作っている記事は無かった。

参考書は無いーーだが、それをやるのがdiyの楽しみでもある。

ラブリコを設置する場所の注意点。

結局の所、ラブリコは巨大な突っ張り棒。
床は兎も角、天井はある程度の硬さが無ければいけない。

剥き出しコンクリートなどなら気にする事は無いが、設置する場所には「下地」が必要である。

要は、天井のボードの裏側に木があるかどうかが重要なのだ。
それがなければ、ラブリコを伸ばしている最中に天井に穴が開く可能性が有るし、上手く設置出来たとしても強度に不安が残るだろう。

皆が壁沿いに棚を作っているのは、壁沿いの天井には高確率で「下地」が入っているからだったのだ。

そんな理由からL字の間仕切り壁なんて作ってる人がいなかったと言う訳だ。
(俺が見つけられ無かっただけで、居るかもしれないけど…)

「下地が無いなら、作れば良いじゃない!」

何処からともなくマリーの声が聞こえて来る。

そ、そうか、天井に板を這わせてからラブリコを設置すれば良いんだ!

天井に這わせた下地

天井には石膏ボードを貼る為に、野縁(のぶち)という4.5cm位の木が格子状に貼られている。
そこに1×4材を打ち付ける事で、ラブリコを「点」では無く「面」で受ける事にしたのだ。

天井の数カ所にビス穴が空いてしまうが、その程度の穴はパテで補修可能。
これなら好きな場所に柱を設置する事が可能だ。

下地の場所をマーキング

あらかじめ、「下地探し」を使って野縁の場所を特定しておく。その際は簡単に剥がせる「養生テープ」がお勧めだ。
野縁は大抵、決まった間隔で設置してある。

木材の色はステインに決定
床にも板を置く

天井が終われば次は床だ。
同じく1×4材を天井と同じ位置に設置していく。
流石にビスを打ち込むと現状復帰が難しくなるので、床と1×4材の間には100均で買った「耐震ジェル」を挟み込む。
結構な粘着力があり、1×4材が滑る事は無い。

上下に設置した下地

これでラブリコを設置する準備が出来た。
今回は柱を5箇所に設置する予定である。

柱の設置場所を決める。

さて、下地を設置したおかげで柱を何処にでも立てる事が出来る様になった。

しかし、今回は柱を立てて終わりでは無い。
あくまで作るのは間仕切り壁、今後の事を考えて柱の設置場所を決める必要がある。

石膏ボードの寸法

石膏ボード

diyで使う木材には色々な種類があるが、壁と言えば「石膏ボード」。耐火性や防火性、遮音性に優れ、切る時もカッターがあれば大丈夫。そして何より安い!

石膏ボードの寸法は910mm×1820mm。
この寸法に合わせて柱を立てれば、石膏ボードを切る作業が軽減される。

ラブリコで柱を立てる。

遂に柱が立つ

柱は2×4材、ラブリコは黒のアイアンタイプを使用。


床〜天井の長さを測って、そこからラブリコの器具分を引いて木材をカット(−75mm)。
※ラブリコの種類によって引く長さは変わるので注意

カットした2×4材に色を塗り、先端にラブリコを付属のビスで取り付ける。
反対側には同梱された薄っぺらいクッションシールを貼り付ける。

後は指定の場所へ立てて、ラブリコの先端をクルクル回して天井へと伸ばして行く。
設置の仕方は突っ張り棒と同じ、水平器などを使って垂直に立てていこう。

ラブリコには1×4用もあるので購入する時は間違え無い様に。

壁の下地を作る。

下地を入れる

柱が立ったら、次は石膏ボードを貼り付ける為の下地作りだ。

今回使う石膏ボードの厚みは9.5mm、
床や柱に使った1×4、2×4の幅は89mmなので、下地には胴縁(どうぶち)を使う。
胴縁は18×45mm、これを三本重ねて下地を作る。

石膏ボード9.5mm×2
胴縁   18mm×3
合計の厚さ73mm

これなら幅89mmからハミ出る事は無い。

下地(胴縁)の貼り方

胴縁の設置

縦方向へ入れる胴縁は真ん中に、それを挟む様にして横方向の胴縁を入れて行く。

胴縁はラブリコで立てた柱や床に敷いた1×4材へビス打ちしている。これによって各柱が一体化し、L字型の自立壁になった。

万が一、ラブリコが外れても壁が倒れる事はまず無い。

石膏ボードの貼り付け

石膏ボード貼り付け

胴縁が組み上がれば、いよいよ石膏ボードの貼り付けだ。

柱の位置を石膏ボードの910mmに合わせているので特に切る事無く張る事が出来る。
(間隔の狭い窓側だけはカットした)

問題発生

ビス穴のパテ埋め

下地である胴縁を十字に設置したのだが、実際に石膏ボードを貼り付けて手で押すと結構たわむ。

明らかに強度不足!
石膏ボードを一旦外して、横方向の胴縁を二本足す事に…。

胴縁を足した後は、手で押しても石膏ボードがたわむ事はなくなった。

石膏ボード貼り付け完了

壁紙を貼ろう!

コメリの壁紙

パテが乾いたら次は壁紙である。
今回の材料のほとんどはコメリパワーで購入出来た。

壁紙を貼るには道具が必要。
俺は以前、自室の壁紙を貼り替えた事があるので道具は持っている。

自室の壁紙

壁紙を貼る時は大胆に! 端や角は繊細に、
こまめにカッターの刃を変えるのがコツだと思ってる。

仕上げ

仕上げ

最後に壁の上に2×4材を設置して完成!
これが有るのと無いのじゃ全体の締まりが違う。

完成

こうしてラブリコを使った間仕切り壁が完成。

制作期間は三日、費用は凡そ4万円。

ラブリコを使って間仕切り壁を作りたい人の参考になれば幸いだ。

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