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本の紹介「センス・オブ・ワンダー」レイチェル・カーソン著

【イントロ】

この本は、人生を豊かにするために必要なこと、大切なことを私達に教えてくれる素敵なメッセージ本です。宗教ではなく自然についての本で、自然観察、自然保護に取り組む人にとってはバイブルのような本です。ページ数は挿入写真を入れても50ページほどで、1時間も掛からず読めてしまいますが、ゆっくり、繰り返し読みつつレイチェルの伝えたいメッセージを心で感じることが大切です。

レイチェル・カーソンは、自然環境に与える農薬(化学物質)の影響に警鐘を鳴らした「沈黙の春」という著書で有名な作家で、環境問題の分野ではレジェンド的な人です。私は高校生の時に「沈黙の春」を読みましたが、その頃はまだ「センス・オブ・ワンダー」は日本では未販売で、50代の時にようやく手にしました。そして、その時に改めてレイチェルの想いを感じました。

【内容の紹介】

「センス・オブ・ワンダー」とは「美しいもの、未知なもの、神秘的なものに目を見はる感性」。

子供の頃は何にでも興味を持って、きれいな花や変な昆虫や不思議な自然現象等を見て驚いたり、もっと知りたいと思ったりしたのに、歳を取るにつれてそういった大切な感性が薄れてきます。

しかし、豊かな人生を送るために、この感性は失ってはならない大切なものです。この感性をはぐくみ強めていくことの意義について、レイチェルは次のように書いています。

地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることは決してないでしょう。たとえ生活の中で苦しみや心配ごとにであったとしても、かならずや、内面的な満足感と、生きていることへの新たな喜びへ通ずる小道を見つけ出すことができると信じます。

海や山へ出かけなくても、近所の公園や道端や鉢植えの中にも感じ取れる自然はあります。虫メガネと好奇心を持って外に出れば、子供の頃のような感性を取り戻せるはずです。見るだけでなく、音、匂い、風、雰囲気、気配等を五感で感じてみて下さい。

特に、小さなお子さんがいる人は是非一緒に外へ出て自然を探検し、そして、子供の発する声に耳を傾けてみて下さい。

そして、地球の美しさ、神秘性を感じとり思いを巡らせる人は、生き生きとした精神力を保ち続け、その人生を豊かにすることができる。

以上が、レイチェルから私達へのメッセージです。そして、地球の自然の素晴らしさを感じとれる人を育てつつ自然を守り、次の世代へ継ないでいくことが、今を生きる私達の使命ではないでしょうか。


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