今年は昭和99年だそうです。
テレ朝 「終わりに見た街」
山田太一原作の宮藤官九郎脚本
大泉洋一家が、
戦中の昭和19年に
タイムスリップした話です。
まず、テレ朝65周年記念というのなら
せめて3時間やるドラマにして欲しかった。
これは2時間にまとめてはいけないと思う。
現代人が、戦中の生活に慣れていく
姿が、足りません。
食糧、水、配給に苦労している妻、吉田羊。
子供たちが軍事教育を叩き込まれる
場面が、足りません。
特筆すべきは、こどもたちです。
「日本は勝つ!!」
大泉洋の子供である現代っ子が叫び始めます。
しかも、現代より、
この昭和19年の方が、目が輝いている。
結末を知っている大人たちより、
「日本は勝つ!!」
勝つか負けるか。
2択しかない。
そして、もちろん「勝つ!!」
昭和19年の学校は、そう教え、そう信じる。
「お国のために」明確な使命を全うし、
「英雄」を目指す。
今の学校は英雄にはなれない。
スマホを持ち込み、学級崩壊。
先生がモンスターペアレンツに謝る。
不登校の子どもたち。
本当は、
大人に、
先生に、
毅然としてほしいのか。
教えてほしいのだろうか。
まるかばつか。
そしてその理由。
そして、グレーがあるという事。
平和とは自由で、
自由とは自分で、
自由とは自分次第。
自分はなにものなのか。
自分探しを始める人もいます。
それはわかります。
世界中、どの国も
外交は、グレーゾーンの中で、
綱渡りで、平和を保とうとしている。
まるかばつかはありえない。
まるかばつか決めようとするのは戦争。
それもわかります。
大泉洋が世界大戦の資料を持っていた事、
おばあちゃんが昔から
日記をつけていた事で、
昭和19年の東京がどうなるかわかります。
街の人みんなに、
3月10日の大空襲の予告を呼びかけます。
「上野方面に逃げてください!!」
憲兵の目を盗びながら、
ビラを配り、叫びます。
しかし。
大泉洋が目覚めたら
廃墟となった街で、
右腕が無くなっていました。
そばにいた焼きただれた兵士に
「ここはどこですか?」
「今は何年ですか?」 聞きます。
「にせんにじゅう・・・」 こときれました。
今度は、昭和19年から202・・・に
タイムスリップしたみたいです。
ブラックなラストでした。
スマホから通知が鳴り始めました。
スマホの通知はインスタなのでしょうか。
シェルターでパーティーする
輩の動画がアップされてきます。
その通知がばんばん鳴ります。
それは、
自分、自分、自分・・・
自由の日本は、自分は自分は自分は・・・
なのでしょうか。
昭和19年、20年、敗戦して得たものは、
自由な民主主義。
「自由な自分」をSNSで謳歌するのか。
Instagram
LINE
TikTok
英雄は勝った日本が
どうなったのか知りません。
そして、生還者は
孫におもちゃをいっぱい買い与えます。
お年玉もお小遣いもたんまりあげます。
なんか、わたしには、よくわかりません。
空爆がこんなに恐ろしい事を知りました。
それだけでもよかったです。
今日もウクライナでもシリアでも
空爆が行われているでしょう。
7時のニュースでよくやってるんです。