会社を経営する事の難しさ~3名の友人経営者の実話~

2022年3月はどういうわけか、友人や知人の経営者から経営の難しさを聞く機会が非常に多かったです。

この記事を書こうか悩みましたが、本投稿を読んでいただいているスモールカンパニー経営者の一人でもこのメッセージが届けばと思い投稿させていただきます。

こんにちは、株式会社クロコという会社を経営しております谷田部といいます。
2020年7月に会社を作り、人材にかかわる仕事をしております。

ケース①『33歳・保険代理店経営』~お金には困ってないが何か満たされない~

ケース①は、私の大学の同期です。現在従業員9名で年商4億の会社を経営しています。

自身の役員報酬は2000万円ほどだそうです。ここまで聞くととても順調な会社のように思えます。

この友人は、もうお金には困っておらず、所謂『人生あがった人間』です。

しかし、日々が退屈で仕方がないと嘆いています。

一般の方からすると羨ましい限りなのかもしれませんが、1日中暇というのは想像以上に苦痛のようです。

保険代理店業も、市場ニーズや競合他社の高齢化等で今後も売上は上がり続ける見込みということで仕組化も出来ている為、わざわざリスクを取って新しい事業を興す必要もないという事。

お金を儲けるという1点で事業を始めると仕事の意義や、発展性など事業戦略においてかじ取りがいざ事業が安定した際に利きにくくなるのだと感じました。

ケース②『29歳・ジム複数店舗経営』~銀行融資の返済があり自転車操業で苦しい~

ケース②は、ジムを複数店舗経営している私よりも年下の経営者です。

とても血気盛んな若者で私自身いつも刺激をもらっています。

ある時、1つジムを閉鎖するという報告を受けたときに、非常に苦しそうに銀行の融資は返せたが、次の事業で売上を作る為に新たな融資が必要ということでした。

次の事業については、閉鎖したジムのコストも含めるとより大きな規模で事業を展開しなければいけないということで、融資額もより大きなものになっているとのことです。

金融機関から融資を受けて事業を行うことは、背水の陣で借り入れを返すために新たな事業を始めるという自転車操業にも似た状況で、資金繰りというのは非常に重要だと感じた。一度回り始めた自転車は止めることは相当に難しい。

ケース③『55歳・人材紹介会社経営』~1円の利益を生むことの難しさ~

ケース③は、だいぶ年上の方ですが、経営の相談を受けていた先輩経営者です。

この会社は年商では十数億という売上をもち、マーケットでも存在感のある会社を経営している方です。

結論この会社は事業継続が難しい状況になりました。

理由としては、赤字体質からの脱却が出来なかったためです。

基本的に人材紹介会社というのは高利益なビジネスモデルです。

しかし人材を扱う会社なので、景気の影響をもろに受けるビジネスでもあります。

好景気の時は、利益も出していましたが、コロナ禍やマーケットの縮小に会社の営業部門や間接部門が対応できず販管費先行の経営になってしまったことが要因でした。

この経営者の方が、一度大きくなってしまった会社を縮小させることが出来なかった、1円の利益を生み出すことが出来なかったと悔いていました。

スモールカンパニーは販管費が極端に少ないので、利益が出やすい傾向にありますが、売上が上がったからと言って簡単に、人を増やしたり、安易に設備投資を行うというのは景気の動向が読みずらい昨今では危険なのかもしれません。

最後に

会社を経営する目的は人それぞれだと思います。

正解もなければ不正解もないのだと思います。

だからこそ、自分らしい経営、自分らしい会社を作ることを常に頭の中に描きながら日々経営判断を行う必要があるのだと思いました。

これから起業を検討中の方、一見順風満帆に見える会社の社長も実は大きな苦しみを抱えながら過ごしているのかもしれません。

経営者と会社は一心同体です。逃げることは出来ません。

以上、またよろしくお願いいたします。

株式会社クロコ 谷田部

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