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みんなで哲学 -テーマ「パーソナルスペース」-



■バンクーバーのカフェで 哲学をする

今日は、バンクーバーのカフェで朝から哲学ルームを開催。
毎月 2〜4名程度の少人数で集まり、まったりと場づくりをしている。

コーヒーを楽しみながら語らう時間は、
1人ひとりの人生も味わうような気持ちになれる。
ジャッジのない、緩やかな関係性を、私はかなり気に入っている。

まずは 自分の心と思考を感じることから

その日のテーマは、当日、決めるスタイル。

日々の暮らしの中で、ふわっと浮いてきた言葉や、最近気になるキーワードを、テーブルの上に出し合うことからスタート。

ちなみに、今日のみなさんの頭の中は、こんな感じ。
「自己重要感」「ないがしろ」「パーソナルスペース」「家族」「傍観者効果」

全部気になる…..
が、ここは あみだくじで、「パーソナルスペース」に決定!


■「パーソナルスペース」と聴いて思い浮かぶ問いを出してみる

ということで、問い出しタイム。
「パーソナルスペース(以下PS)」から連想される問いを自由に出していく。
わたしは、付箋に書き留めていく。

  1. そもそもPSとは?

  2. どこまでがPSなのか?

  3. 相手を傷つけず、PSをどう確保する?

  4. PSありますか?

  5. PSを守るために、心がけていることはある?

  6. PSない人っているのか?

  7. PSって、場(空間)?時間?

  8. PSって、重要なのか?

  9. PSって、身体的?心理的?

  10. 他者のPSを尊重できているか?

  11. 自分のPSに入ってこられた….と思うのは、どんな時?

  12. なぜ、PSは大事なのか?

  13. PSを言語化できるものなのか?

ちなみに、テーブルが不安定すぎてみんなの飲み物が溢れる事件発生


■パーソナルスペースって なんだ?

ここからは、対話の中から、
わたしにヒットした箇所と私の頭の中をシェアしていく。

まず、PSってなんだ?

というところだが、時間的(生活リズムやスケジュール、ペース)・空間的(スペースや距離感、音)・物理的・文化的、生理的欲求的、、、いろんなものでPSは作られているようだ。要は、自分の部屋(個室)だ。

アイドルのポスター、ヘビメタ、好きなお香、アート、ふわふわのソファー、土足厳禁、、自分の部屋は、好きで溢れていて、心地がいい。

一人暮らしをはじめた、大学1年生の時を思い出していた。
何時に起きたっていいし、何時に帰ってきたっていい。
掃除も片付けも自分のペースでやればいい。
あれは、まさしく、PSって大事!と、人生で1番痛感した瞬間かもしれない。

■PSに踏み込む=ドアをノックしないこと

そんなことを考えていると、「自分のPSに入ってこられた….と思うのは、どんな時?」という問いが目に入る。

私は、ふと、ドアをノックせずに自室に入られた感覚かも。と感じた。
自分の部屋に、親がノックせずに入ってくる。あんな感じだ。

「コンコン。入ってもいい?」
「May I come in?」

その一言があるか、ないかは、大きい。

ただ、実生活では、目に見えるドアがない。
だから、PSを自分も他者も認識するのが難しい。
いつノックしたらいいかわからないし、わかってもらいにくい。
そもそも、ノックするものがあるなんてことも自覚してないときもある。

■PSがない人もいるのか?

参加者の方が「私は不在だけど、鍵を開けているから いつでも使っていいよ。と、自宅を開放している人がいる」という話をシェアしてくれた。
興味深い。
(ちなみに、わたしは、無理だ。)

でも、なんとなく、そういう人でも、PSは別の形である気がする。
無形の何か。信念とか、お付き合いの距離感とか、そういうものかな。
あ、トイレとかは、絶対に、PSだ。w

■ところで、よく眠れているか〜ベット共有という課題〜

最近、よく眠れているか。という話で、盛り上がった。
パートナーや家族と一緒に寝ている人は、必ずこの問題とぶつかるのではないだろうか。

睡眠という、生命維持に超絶大事な欲求を満たすスペース。
それは、寝室であり、ベット。

今日の参加者も、いびきや体の痛み、生活リズムなど様々な角度から「誰かと一緒に寝ること」への課題を抱えているようだった。

別々で寝ればいいじゃないか。


そう言われても、間取りやスペース、家族構成など、そう簡単ではない場合もあるようだ。

結構、この睡眠の話が、めちゃくちゃ、私の心にも残った。

睡眠が取れていない、、、そう感じたら、
もしかしたら、PSを見直す機会かもしれない。

(ちなみに、ある参加者の方は、「やっぱり、マットレスを買う!」と意気込んでいた。)

■共存するために、ノックしてみよう。


人には、誰しも、大切にしたいスペースがある。
それは、秘密基地かもしれないし、地下室かもしれない、アトリエかもしれないし、神秘的な場所かもしれない。

ともに、生きていくために、一旦、ドアをノックしてみよう。
そういう感覚って、誰かと生きていく中では、大事にしたいかも。
家族でも、パートナーでも、親友でも。

「そんなこと、いちいち聞かずに入ってきていいよー」
「今は、ちょいと、すまん!1時間後なら!」
「え、そこにドアあったんだ。ノックしてくれてありがとう」

きっと、いろんな答えが返ってくる。
ドアをノックして、損はない気がする。
(ましてや、勝手に入って、推しのポスターを剥がされた日には発狂する)

とは言え、あんまり他人に気をつかいながら生きるのも大変なので、

ひとりひとりが自分のPSを自分で大切にしていくこと
ある程度のズレや細かいところは「お互い様」で済ませていくゆるさ
も大事。

結局、自分自身、何が大事で、何が心地よいか。

当たり前だけど、ここに行き着く。

「自分自身、何が大事で、何が心地よいか。」
それによって、スペースの形や大きさ、ドアの重さも変わってくる。

相手のスペースも、ドアも大事だが、
自分自身は、どんなスペース(個室)の中にいるのか。

「こういう時は、1人がいいな」
「ここが、わたしらしい」
「ここが、安心する」

もし、大事なものがあるならば、
わかりやすくドアベルやインターフォン、看板などを設置しよう。
そして、ノックしてくれる人とお付き合いをすることからはじめよう。

そして、いつか、そのドアを開けてもいいかな
スペースを開放していいかな
そう思えた時は、開放してみてもいいかも。


ということで、ここまでが、今日現在のわたしの脳内のまとめ。
対話してくださった皆様、ありがとうございました。

■次回開催

次回は、バンクーバー時間3月29日金曜11時〜
4月も平日&週末開催予定です
(別日リクエストも随時受付しています)
▼インスタでDMください▼
https://www.instagram.com/maaa422maaa/

▼オンライン(日本時間3/28 (木) 10:00〜11:15)▼

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