【本】吉田健一「汽車旅の酒」。吉田健一にとって旅も酒も同じで、効率や目的なんてみみっちいことを考えずに、それが与える幸福な時間に浸っていればよい。それを表現したのが小説だ。最後に載っている二つの小説は陽だまりのようだ。平穏な田舎暮らしを書くだけで一編の作品になるのは心地よい。

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