見出し画像

氷河期世代を叩くのではなく、柔軟な姿勢、適材適所を見せるのが重要でしょ?

また世代論?
また氷河期世代の嘆き?
と文句を言いたい人も多いかと思いますが、また付き合っていただきたい。
正直、こちらも氷河期っぽい写真をもう用意しきれなくて困っている。
(写真はいつも筆者が撮ったものを選択している)

上記の記事を見つけて読んだ。
最初はそうなのか。と思いながら読んでいたのだが、後半になり首を傾げざるを得ないような内容になってきたのでここで触れてしまう。

 飲料メーカーの人事担当者はこう語る。

「社員の最大のボリュームゾーンだったバブル期入社組の管理職が55歳を機に役職定年でポストを降ります。しかし、その後の世代が採用を控えた世代ですし、バブル世代の半分の人数しかいない年代もあります。このままいけばほとんど全員が管理職になる“全入”時代に突入することになりますが、中には明らかに管理職に不適格な社員もいる。以前からわかっていたことと言えばそれまでですが、中途採用もなかなかうまくいきませんでした」

 大手企業の人事部の間でも“管理職全入時代”が以前からささやかれていたが、いよいよ現実味を帯びつつある。

このように、氷河期世代の人材不足から役職の適任が足りてなく、実力に不安がありながらも任命されてしまう人間がいるという指摘から始まる。

確かに、うちの会社でももう何年も役職の顔ぶれがあまり変わらず、役職の適任者不足を感じていただけに、この辺まではどこも苦労しているのだなと思えていた。
そもそも、うちの会社も40代は他の世代よりも少なく、脂ののってきた世代なだけにここら辺は問題ではないかと感じとられていたのだが。

ところがだ、この記事の最後の方を読んでいくと

「同期が少ない中で管理職の地位を築いた自分を偉いと思っている人もいます。管理職になっても目先の業績だけが大事という人もいます。氷河期の中には、部下の育成や指導をろくにせず、年上の部下を終わった人と見下し、自分の仕事のテリトリーを減らし、自分のやりたいことだけに集中したいという自己中心的な傾向があります」

世代の人間を批判し出すのだ。

これには当然納得いかない氷河期世代が多いだろう。

確かに、この手の人間はいるだろう。
しかしながら、それはどの世代にも傲慢な人間がいるように、この世代の特徴というのには無理がある。
傲慢になるのは個人的性格な問題の方が大きいのではなかろうか。苦労したからこそ、下の世代に同じ苦労はさせまいと積極的に指導する者もいるはずだ。

そもそも、氷河期世代は上のバブル期世代や団塊世代を守るために犠牲になった世代でもある。
犠牲者にもかかわらず、ここにきて加害者のような扱いにするとはとんでもない。

また、大きな問題としては、40代世代が足りないというなら、少し下の30代半ばで優秀な人間を抜擢しても問題はないのではなかろうか。
今更年功序列を意識するのも時代錯誤だろう。

それとも、この記事を書いた者は、未だにカビの生えた昭和的価値観を引き下げて人事的問題を嘆いているというのだろうか。
それなら噴飯ものであり、氷河期世代は怒るよりも呆れるしかない。

確かに、30代後半から40代はどこの会社も層が薄くなっているのだろう。
欲しい人材がそこにいないかもしれない。
しかしながら、それはその上の層で関わっていた人事の資質も問われる問題でもあり、件の通り、適材適所を重視してその世代にいなくても少し下の世代で資質があるものがいればその人間を採用すればいい話だ。
ベテランの域いならないと人はまとめられないと思い込むのは、まさに勝手な思い込みでしかない。

今の時代、その程度の柔軟性は必要だろう。
昭和的価値観を持っていたらむしろ滅びる。既存の価値観へのこだわりを緩めて臨機応変に対応する必要がある。

だからこそ、氷河期世代の役職への『全入時代』という表現には違和感しか残らない。

もう少し、柔軟な目で見てほしい限りである。



支援いただけるとより幅広いイベントなどを見聞できます、何卒、宜しくお願い致します。