見出し画像

見積打合せの舞台裏: デザイナーの頭の中をのぞく

デザイン見積依頼の打ち合わせの時ってどんなことに注意してます? 何をかんがているんですか?
と質問いただきました。

私は…という前提で、
打ち合わせ中に、ここをはっきりしとかないと見積もりが大きく変わる!と気をつけていることをまとめました

「あたらしい」「かっこいい」って? どんな風になことを言ってる?

見積の打ち合わせ中によく聞くワード、「あたらしい〇〇」「かっこいい〇〇」の「あたらしい」「かっこいい」など依頼者(依頼社)の形容詞のとらえ方を、私なりに捉えようとしています。

例えば「あたらしい」だと、どこまで新しくしていいのか悪いのか…どこまで変えたいと思っているのか、言葉だけではつかみづらく、デザインする時の悩みどころになるからです。

過去に「今までにない新しい感じの〇〇」といわれ、従来製品とまったく違うイメージを提案したら「これは…ちょっと斬新すぎて…」と言われたことも(笑)
私のヒアリング不足といえばその通り、反論の余地がありません。
形容詞は、背景や前提が異なると大きく許容範囲が変わります。

「あたらしい」とは、小さな工夫、トレンドにあわせたCMFなど、ちょっとよくなった!も「新しい」と捉えることができます。一方、「革新的」な、「前例がない」もあたらしい、です。

派生商品としての「あたらしい」なのか、まったく異分野への「あたらしい」なのか、素材が「あたらしい」のか… など、
デザインの手がかりにもつながるので、しっかりヒアリングするようにしています。

なぜ、これを開発しようとおもったのか

新製品の目的やコンセプトはしっかり伝えていただいても、「なんで」オリジナル商品の開発にいたったのかのストーリーや、会社の歴史にデザインのヒントがたくさん隠れています。

きっかけこそ、消費者の共感を得るポイントになります。

デザインは単なる形ではなく、愛情や情熱、想いが込められたものであり、製品の背景や開発者の想いを、モノという形をもって伝えることができて、はじめて、商品への信頼感が高まる。と私は考えています。

使う人に対してもですが、製品の開発プロセスや挑戦した課題、成功への道のりは、プロセス自身に価値があります。販売する時のマーケティング資料やプレゼンテーションで活用することもできます。

デザインをする側からすると、製品の使用シーンを具体的に描写することにつながり、作り手が使い手に何を感じ取ってほしいのか。を直感的に理解できるようにデザインすることができるようになります。

デザイナーが「想い」をしっかり受け止めることで、商品の魅力が一層強調され、伝わる商品となるからです。

信頼関係をきずけるかどうか

商品開発のプロセスは何ヶ月も、技術的な課題を解決しながらのプロジェクトだと1年近くかかることもあります。

同じ課題に取り組む仲間として、信頼関係が築けるかどうか。が、プロジェクトの成功にも大きく関わるので、クライアントの応対、自分の直感を大切に打ち合わせをします。

他にも、ブランドとしての一貫性をどうとらえるか技術的な制約、デザインとかけられるコストのバランス、タイムラインなど、要望のヒアリングもれがないようにチェックリストを使いながら打ち合わせをすすめています。

まとめ

見積もり依頼の打ち合わせ時には、多くの要素を考慮し、クライアントと共に よいデザインとは? のイメージがきずけそうかの共有が大切です。
私は、お互いの信頼関係を築きながら、プロジェクトを成功に導くためのコミュニケーションを重視しています。


もしデザインについてのご質問やご相談がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

この記事が参加している募集

よろしければサポートおねがいします。サポートいただいたらとっても嬉しいです!