あえて豪雪時に訪れたい/日本最長の雁木を探索/上越市
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高田は雁木の街である。雪国新潟でも特に雪深い特別豪雪地帯の上越市だが、高田地区では最深積雪377センチという、都市部では日本一の記録を持っている。そんな地域に江戸時代から生活の知恵で造られたのが「雁木」だ。
通りに面した家々が、人が通れる庇を連続して設け、雪がいくら積もろうと、その中を通っていけるという木造アーケード。高田の総延長は16キロと、2位長岡の5キロの3倍以上と圧倒的な長さだ。江戸期の記録に、その初期にはあったと記されている。
同様のものは全国の積雪地帯にあり、青森などでは「小見世」と呼ぶなど名前は各地で異なる。戦後の自動車交通の発達などを受け撤去されていく街が多い。しかし高田では、発祥地とも言われるこの景観を守るためあえてこの雁木を残し、維持の補助金を出して空き家や更地で雁木が欠けた場所には雁木を再生までしている。
あえて一番雪深い時期に行ってみた。雁木がなく凍結した歩道との歩きやすさの違いは歴然だ。車道に積まれた白い雪に陽が反射し、雁木の下にも光が届く。町家の窓に木造の格子などが続くと、まるで寺院の回廊のようだ。屋根裏には雪下ろしのためのハシゴが備えてあったりして面白い。
まっすぐな通りでは、道路側の木の柱や屋根が気が遠くなるほど続いていてめまいがしそう。写真を撮ろうと望遠レンズで覗いていると、鮮やかな服
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