市民の清掃で復活した八幡堀/洋風建築も多いヴォーリスの街/近江八幡市
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「水戸黄門」「暴れん坊将軍」「必殺仕事人」「鬼平犯科帳」「るろうに剣心」・・・名だたる時代劇に共通するのは、全て近江八幡でロケをしているという点。城下に作られた八幡堀が、江戸の水辺の風景として欠かせないからだ。
しかしこの風景は一時期、風前の灯し火となった。水運が衰退する中、御多分に洩れずこの八幡堀も浚渫などが行われなくなり、汚水が流れ込んで1960年代以降は悪臭を放つようになった。
地元の要望から、市は堀を埋める計画を70年代に立てた。しかしここで異論が出る。「堀は埋めた瞬間から後悔が始まる」と、青年会議所が堀の美化運動を始めたのだ。観光目的ではなく、「自分たちの歴史を守る」との思いだった。
当初は妨害まで受けた運動も地道なドブさらいの継続で参加者が増え、ついに国の予算までついた計画を撤回させる。市民運動も組織化され、現在は「八幡堀を守る会」が清掃活動などを続ける。
青年会議所で活動をリードした川端五兵衛氏はのち市長になり、全国初の景観法に基づく景観計画区域設定など、近江八幡の良さを守る施策を打ち出していく。堀の案内板にはかつての荒廃した姿が写真で掲げられているが、現在との落差は同じ場所かと疑うほどだ。
八幡堀は眺めるだけでなく、堀ぎわまで降りてその端を散策できるのがい
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