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更新される10years

熱唱するならこの歌だ。

渡辺美里の「10years 」。

耳に残るのはこのフレーズ。

あれから10年も この先10年も


10年ひと昔、とはよく言う。

この歌を初めて耳にした頃は、10年という歳月をとてつもなく長く感じていた。

子どもから大人へと階段を登っていた時期。

あの頃の10年前と言えば、まだランドセルを背負った子どもだったから。

未来はずっと遠くにあって、将来を現実的に考えなくても良くて、10年後を想像するには幼かった。



あれから10年を更新し続けている。

振り向いても大人の自分ばかり。進級するわけじゃなし、目立った変化もない。

古い友達と10年前何をしていたか振り返っても…何だかぼんやり思い出せない。

年齢としての10年前が現れるだけだ。

なのにあれから10年も経ってしまっている。


4度目の10年を更新して数年が経つ。

いわゆる「 不惑の年代」だが、迷わないなんて嘘。

変わり映えしない日々だけど、迷って焦って駆けずり回っているのだ。

大切なものは何か

増えすぎて1つに決められない。おまけに手放すのが下手になった。勢いだけで走れなくなった。怖いもの知らずは消えて、怖いものだらけだ。

今も見つからないよ

だから探し続けている。あの日のように。

きらきらと輝くものがまだ先にある。そう自分を勇気づけて。動きを止めないために。


あと何年かしたら新たな10yearsに突入する。変わらないもの、変わっていくもの。

私は私でいられるだろうか。



空一面広がった夕焼けを、しばらく見上げていない。














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