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動く言葉がつかまえる〜美術館さんぽ7/5〜

「谷川俊太郎 絵本★百貨展」PLAY!MUSEUM

前々からチェックしていたのだけど、終了間近になってようやく足を運んだ。

美しいより、
おもしろく。
意味があるより、
おもしろく。

本展のコピーである。
頭で考えるより、感じろってことだろうか。
子どもから大人まで、それぞれが楽しめる内容になっている。
読みやすいフォントとひらがな。
何よりも言葉の響きが楽しい。
平面なのに浮き上がったり弾んで見えてくる。

入場特典

チケットと一緒にこんなものを貰った。
一見トイレットペーパーだ。
勿論中身も同じく。
展覧会グッズとしても販売されている、谷川俊太郎氏の言葉が印刷されたトイレットペーパー。
これは使えない〜。このまま飾っておきたい。
ひとまず日傘と一緒にロッカーに預けた。

目で見ても、読んでもくるま


言葉遊びのけんけんぱ

そばには南米っぽい不思議な楽器が飾ってあり、どうやらそれを演奏しながら遊んでいいらしい。
鈴の付いたマラカス風のもの。
誰かと一緒なら遊んだかもしれない。

絵本がベースなんどけど、映像や造形で世界を膨らませていた。
『おならうた』のドームからは子どもの笑い声。外観がオレンジ色なのは狙いだろうか…。くすりと笑いながら通り過ぎる。

トンネルが現れた。
通るとかすかな声が聞こえてくる。朗読のようだ。
『なおみ』という写真絵本らしい。
壁面に写真パネルが並んでるんだけど、あの「 例の髪が伸びるという人形」に酷似した『なおみ』。人形と少女の物語。
淡々とした口調が少し怪談めいていて。
語りは講談師の女性だった。
『なおみ なおみ』と呼びかけるか細い声が情感を誘う。

奥にもうひとつドームを発見。
靴を脱いでお上がりください?
中はシアターになっていて、谷川俊太郎氏の朗読で「もこ もこもこ」が流れていた。
ビーズクッションが4つほど。
体を沈み込ませて、寝っ転がりながらオノマトペを味わう。
沸き立ち弾けて膨らんで。
言葉がドームいっぱいに溢れていた。

言葉は意味を伝えるだけでなく、もともと音(おん)があり、音には力や存在感がある。
文字だけじゃ感じられないものを、声に出すと、とても面白くなる。
子どもはことばと体がくっついている。

会場展示パネルより

見るだけ、読むだけじゃない。
言葉を自分の中に広げて遊ばせる。
言葉が動くのだ。


立川駅から徒歩10分ほど。
GREEN SPRINGS内にある。
企画展のラインナップも好みだし、駅近なのに緑あふれる素敵な環境。
カフェやショップも楽しめるので好きな美術館のひとつ。

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