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成功するために利用するマイナスの感情

「成功の秘訣は、、、〇〇〇」
〇〇〇の部分はなんでしょう? 以前大変お世話になった会社の専務に言われて感銘を受けた言葉です。 答えは意外なものでした。そしてそれは心理学的に見ても有効な考え方だったのです。


専務「成功するために必要なもの
才能・努力・環境…全て違う。

答えは執着心。  

どれだけ執着出来るか、それが成功するために必要。執着する対象を間違えてはいけない。何に執着するか選択し、やるだけ、それだけ。
そしてその心を動かすのは強烈な劣等感。誰かと比べてあいつには負けない、世で評価されている作品を見てこの作品より良いもの作りたい。そういう劣等感を認めてプラスに変えて、執着する奴が成功する。」

僕にとっても憧れのクリエイターだった専務でも、こんなにすごい人でも劣等感があるのかと。仕事で失敗の連続で劣等感ばかりだった僕はこの話に感銘を受けました。そしてこの劣等感についてコーチングをはじめた時に改めて向き合うことになりました。


劣等感は悪いものではない。

一般的には劣等感とは【他人と比べて自分が劣っていると感じるマイナスの感情】と捉えられています。しかしアドラー心理学での捉え方は少し違っています。
そもそも劣等感という概念を発見したのが、ウィーンで生まれたアルフレッド・アドラー、アドラー心理学を創った人です。人間は常に「理想を追求したい」「向上したい・成長したい」という欲求を持っています。そのことを「優越性の追求」と言います。その欲求があるから劣等感は生まれるのです。

理想の自分に対して現実の自分とのギャップ、そこから生じる不足感が劣等感。「客観的な事実」ではなく、「主観的な事実」によるもので自己成長するために必要な感情。

劣等感が生まれることは健全であり、それをどう扱うかが問われている、とアドラーは述べています。

①劣等性・・・具体的に劣っている事実
②劣等感・・・劣っていると自分が思うこと
③劣等感コンプレックス・・・劣等感を言い訳に人生の課題から逃げること

アドラーはこの三つを明確に分けています。①劣等性は勉強が苦手、背が低いといった「事実」です。②は①の事実で本人が劣っている思うこと。つまり劣っている事実があっても本人が何も思っていなければ劣等感にはならないのです。

問題は③劣等感コンプレックスです。
たとえば「親が貧乏で塾に行かせてもらえなかったから勉強ができない。だから勉強しないし良い就職はできない」「背が低いのは親の遺伝のせい。だから人から好かれないし彼女ができない」といった現状の問題を人のせいにして努力せず課題から逃げることを劣等感コンプレックスといいます。

課題から逃げて人生が良い方向に進むことはまずないでしょう。そしてその結果を周りの人を傷つけたり自分自身を傷つけてしまいます。
劣等感を持つこと自体が問題なのではなくむしろ健全です。そこから劣等感をどう扱うかが重要なのです。

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専務が教えてくれたように、できない自分を認めてもっと頑張ろうと劣等感を原動力に更ならチャレンジをする。
これが健全な劣等感であり、健全な劣等感との向き合い方です。

あなたがもし今劣等感を感じているならそれは素晴らしいことです。なぜならチャレンジしなければ他人と比較したり自分が劣っていると劣等感を感じることはないからです。

劣等感コンプレックスにすることなく自分を認めてあげて、劣等感を利用して更なる成長と成功を目指してください。

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