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本屋大賞2024ノミネート作品を全部読んでみよう!

昨年、ふと思い立って本屋大賞ノミネート作を読んでみたのですが、
読書意欲も湧くし、新しい小説家さんにも出会えてとっても楽しかったので、今年も全部読んでみることにしました。

順位もつけてみることにします。
少しおこがましく感じるけれど、
自分の評価と世の中の評価が違いを見るのも楽しいので。

2ヶ月かかりましたが、3月29日に無事、10冊読了しました🐶
いやー。楽しかったなー。

自分の中の順位はこのようになりました。


1.スピノザの診察室

大好きな「神様のカルテ」の夏川草介さんの新作です。
激務の大学病院から地方病院に鞍替えした、
脂の乗ったアラフォー医師が地域医療・終末期医療に向き合っていくお話。

神様のカルテで好きだった雰囲気はそのままに、
人の生死に寄り添う深い哲学に感銘を受けました。

号泣必至。
外で読むのはオススメしませんw

2.成瀬は天下を取りにいく

爽やかな青春小説。
空気を読まない我道を行く主人公が、まっすぐに進む姿が眩しいです。

何にも動じないかと思ったら、友人との別れに動揺したりして、かわいい部分もあります。

続編も出てるので、早く読みたいです。

3.星を編む

昨年の本屋大賞「汝、星のごとく」の続編です。

北原先生の過去を描いた「春に翔ぶ」、
櫂の漫画と小説を担当した2人の編集者の葛藤「星を編む」、
暁海や北原先生のその後の人生を描いた「波を渡る」
の3篇。

前作のファン垂涎の、短編集というには濃厚すぎる一冊でした。

北原先生のような器の大きい人物になりたいです。


4.存在のすべてを

新聞記者が2児同時誘拐事件と空白の3年間を追いかけるお話。

厚めの本ですが、ストーリーにのめり込んでどんどん読めるので、あっという間に読了。

確かな家族の愛に涙しました。

塩田さんの小説は初めて読みました。
こうしてノミネート作を追いかけると、好みの小説家の方との出会いもあって楽しいですね。

5.水車小屋のネネ

18歳と8歳で独立した二人の女性の30年間。

堅実で一生懸命な暮らしと、
人との繋がりに心が温まりました。

律の人生に寄り添うヨウムのネネが愛おしいです。

6.リカバリー・カバヒコ

やさしく前向きになれる連作短編です。

中学生の頃の自分にとってのカバヒコは、飼ってたワンコでした。

膝に載せて、色々と話を聞いてもらったなぁ🐶

7.黄色い家

貧困が恐ろしいです。

現在の自分の価値観は、主人公のような貧困を経験していないので、犯罪に足を踏み込む主人公を一方的に責めることはできないと思った。

それでも、何年も経ったあとに過去の自分を正当化しない主人公の誠実さは素敵です。

8.レーエンデ国物語

息を飲むほどに美しい世界観の王道ファンタジー。

時間を経ても、色褪せずに長く読まれていく物語だと思います。

あぁ、トリスタン・・・・・・

9.放課後ミステリ倶楽部

子供向けで読みやすいけれど、ミステリ要素はしっかりしています。
シャーロック・ホームズ的な読み応えがあってとても楽しく読みました。

作者や出版社の、子供に本を好きになってほしいという熱い気持ちが溢れていて、嬉しくなりました。

10.君が手にするはずだった黄金について

村上春樹みに溢れていて、なんだか懐かしさを感じました。

小説家(小川哲さん自身?)の性格のひねくれかたが趣深いです。

好き。


自分の中の順位が決定!
さて、今年の本屋大賞はどの作品になるでしょうか。

自分の中では「成瀬」か「スピノザ」のどっちかかなと思っています。

4月10日の発表が楽しみです。

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