vol.4 お酒の飲めない営業本部長によるキャリアの旅_パートナー営業続き

1社目の担当パートナーが良い感じで成果が出だしたころ、もう1社パートナーを担当することになりました。大手国産ERPメーカーで既存顧客へ要望に応じてERP以外を販売する部門がありました。その会社で出会ったのが同い年のKくん。

当社の社外取締役であった赤浦さん(現日本ベンチャーキャピタル協会会長)の親戚にあたる方で、同い年で面白い奴がいるからと紹介頂きました。なかなか雰囲気を持った人物ですぐに仲良くなっていろんな仕掛けを始めます。

まず私が取った行動は初めて会ってから次に会うまでの1ヶ月半ぐらいでほぼ全拠点を回って、それぞれの拠点でマネージャークラスの方に取り組みの説明を行いました。その行動を心意気に感じてくれてかどうかわかりませんが、フェアのセミナー枠に入れ込んでくれたり、営業のキーマンを紹介してくれたりと協業にあたって大きな力になってくれました。

その中、私は大失態を犯します。。

全国のフェアでサイボウズのためにセミナー枠を作ってくれて私が講師となり製品や連携ストーリーを話していくのですが、なんと名古屋出張に大寝坊。。。起きた時間の1時間後にセミナー開始です。どう足掻こうが間に合いません。結果、たまたま名古屋に1人出張している営業部のメンバーがいて、急遽セミナー講師を代わってもらうことができて、穴を開けずに済みました。

フェアにねじ込んでくれたKくんの顔に泥を塗ることになり、非常に申し訳ない気持ちになりました。その後、すぐに名古屋へ向かいフェア責任者にお詫びをしました。幸いセミナーに穴が空かなかったこともあり、お許しいただくことが出来ましたが、もし誰も現地におらずセミナーが出来なかったらと想像すると恐ろしい…。大きな寝坊は社会人になって後にも先にもこの1回ですが、いまでも思い出すことがあるぐらいです。

この協業の結果ですが、半年ほどで収束します。当時のGaroonは500名~600名以上の規模のお客様はLinuxを推奨していました。Windowsサーバでは500名以上ぐらいからパフォーマンスが出ないことがわかっていたためです。しかしこの大手国産ERPメーカーのインフラを担当するエンジニアはWindows専門でLinuxを扱うことはなかったのです。2020年現在はマシンの性能が大幅に上がっていることもありサーバOSによる違いはそれほどありませんが、2005年頃は大きな差がありました。

政治的な理由があるわけではなく、顧客へ提案するストーリーも出来上がり、そして現場メンバーと人間関係を作り上げることが出来ましたが製品仕様上の課題で協業は一旦ストップします。なんとも悔しい気持ちでしたがビジネス協業というものは様々な要素で成り立っていることを理解できた出来事となりました。

しかし20代半ばで出会ったKくんとの関係は続きます。40歳を超えた今もたまに会って近況を語り合う仲が続いています。学生時代の友人と違った社会人になってから仕事で出会う友人というのも良いものです。「いつか一緒に会社やるかもね。」なんて話しながら過ごす時間は格別です。ただ・・・二人とも独立志向がほとんど無いタイプのためおそらく実現することはないでしょう。

次回は私が師匠から頂いた【パートナー営業心得!】を大公開しますので、お楽しみに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?