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今月触れた作品の小粒な感想(2024年2月)

 電動昇降デスクを買いました。どうも栗城紡です。この文章は立って書いています。
 2024年1月から2月にかけて触れた作品について、ここで簡単にまとめておこうと思います。

100 Asian Cats

 タイトルの通り、白黒のイラストの中から100匹のネコチヤンを探すゲーム。子どもの頃、誰もが一度は夢中になったであろう『ミッケ!』を思い出しますね(さっき検索したら翻訳を担当していたのが糸井重里さんだと知ってビビった)。無料なので手軽に遊べます。
 後半はだいぶ探しづらくなってきますが、ヒント機能があるので苦労はしません。10分くらいで全クリできました。
 ちなみに、登場するすべての猫に名前がついています。しかも猫を一匹見つけるたびに実績が解除されるんですよね。 Steamでこのゲームをプレイすると、実績解除の音がティコンティコン鳴り続けます。うるせえ!

魔神探偵脳噛ネウロ

 私が尊敬する漫画家の一人、松井優征先生が週刊少年ジャンプで連載していた漫画作品です。今はどちらかというと『暗殺教室』の方が有名かな。『逃げ上手の若君』も絶賛連載中!
 そんな私も、松井先生のことを知ったのは暗殺教室でした。電子書籍で一気読みしたのですが、漫画としての完成度が非常に高く、読んでいて感心させられるばかりだった記憶があります。今回、そんな先生の過去作にも触れてみたいと思い、全巻読んだわけです。
 感想としては、やっぱりすごく面白い! 主人公のネウロは慇懃無礼で人の心を理解できないなかなか失礼な奴なんですが、そこで他者の感情を理解できる弥子と協力することで、さまざまな事件を解決していきます。お互いがお互いにしかできないことを補完しあう。そんな関係性がとても計算されているのを感じます。
 私含め、暗殺教室から松井先生を知った人は、作風の違いに驚くことでしょう。暗殺教室は小学生から大人に至るまで幅広い年代から支持を集めた作品です。一方のネウロはかなりクセ強で、コアなファンを生み出す作品のように見受けられます。パッと見はミステリー物のように見えますが、実際はトリックのほとんどをネウロが一瞬で解いてしまいます。むしろこの作品の見どころは、犯人だとバレた途端に豹変する容疑者たちの姿です。そのあまりの変貌ぶりはインパクト抜群で、初見はビビること間違いなしです。とはいえ、ジャンプらしい友情・努力・勝利もきっちり盛り込んでおり、まさに「邪道にして王道」と言える作品です。
 暗殺教室であらゆる年代に向けて売ろうと意識していたのも、ネウロがこういう作風だったからなんだなあと妙な納得感がありました。

プラダを着た悪魔

 Amazonプライム・ビデオで視聴。この作品はとにもかくにも評価が高く、さらにいつもプライムビデオで見放題になっているイメージがあったので、いつか見たいと思っていました。

 実際に視聴すると、ゴールデングローブ賞受賞も納得の出来映えでした。見た後に「いやあ、映画っていいですよね」と言いたくなるような作品です。私は男性ですが、これから社会に出て働こうとしている女性がこれを観たら、すごく勇気づけられるんじゃないかと思います。

 私が特に好きなのはラストシーンですね。主人公には主人公の、編集長には編集長の大切にしたいものがあり、それが決定的に違うからこそ2人は別々の道を歩んでいくことになるのですが、そのどちらの人生も否定しないのが素晴らしい。結局のところ、人生において大事なのは「自分が何を重視しているか」であり、それを見誤ってはいけないという普遍的なメッセージが書かれています。主人公と編集長が、お互いのことをとてもリスペクトしているのもいいですよね。

SING(シング)

 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』や『ミニオンズ』などでディズニーピクサーを凌ぐ勢いで活躍しているイルミネーションが制作した長編アニメーション映画。以前からその高い評判は知っていたので楽しみにしていたのですが、想像以上にクオリティーの高い名作でした。

 やっぱり登場人物が素晴らしいですよね。ものの見事に個性がばらばら。人前で歌えないゾウ、子だくさんで日々慌ただしい生活を送る主婦のブタ、父親の泥棒稼業を無理やり手伝わされているゴリラなどなど、もうこれ以上ないんじゃないかと思うくらい、個々の個性がとんがっています。そしてそんな彼らを取り仕切っているのが、最高のステージを作ろうと夢見る主人公のコアラ。彼らの活躍を通じて「どんな人間も音楽が好きだという気持ちを隠す必要はない」「どんな人間でもステージの上で輝くスターになれる」というメッセージが伝わってきます。見ていてとても勇気をもらえる作品です。
 吹替版で観たのですが、日本語版の声優さんはしっかり歌える実力派を揃えていてなかなか良かったです。各キャラの個性づけにも一役買っています。

 個人的に、中盤の主人公が落ちこぼれるシーンがあまりにもどん底のどん底で思わず笑ってしまいました。いや、普通に劇場が差し押さえられると思うじゃん。まさかあんなことになるなんて……

チーズはどこへ消えた?

 2匹のネズミと2人の小人を描いたおとぎ話のような作品。一応ビジネス書らしいですが、長くない小説を読んでいるような感覚で楽しめます。
 この作品のテーマはズバリ「変化」。変化は小さいながらも常に起きているとか、変化は最初は誰にとっても怖いものであるとか、シンプルながらも非常に普遍的な言葉が詰め込まれています。確かに、ビジネスでは常に世の中の変化を見極めて行動する必要があるので、ビジネスの基本中の基本がこの本に詰まっていると言えるかもしれません。
 とはいえ、ビジネスに興味がない人は読む価値がないかというと、全然そんなことはありません。人間社会で生きている以上、変化にさらされない人間なんていませんからね。世の中を見ていると「昔はこうだったのになんでこんなに変わっちゃったんだ」と現状を嘆く人をちらほら見かけます。でも、彼らの言葉は的を得ていないのがこの本を読めばわかります。変化は常に起きているし、大切なのはその変化を楽しむことですからね。

 まだまだあるのですが、今回の紹介は以上です。
 なんでかって? 立ち作業も疲れてきたのでね。

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