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阿部家のバケーション その1

 ひょんなありがたいことからバケーションに行けることになった我が家。こんなご時世だし、平日を挟んでいたのでお忍びでのバケーション。好き勝手生きて、ストレスのほとんどないミュージシャン生活を送っていたので、こんな私たちなんかバケーションなんてしてはいけない身分だろうとなんとなく決めつけていたのかもしれません。そして実は家族4人水入らずでの旅行は初めて。ちゃんとした新婚旅行っていう旅行もしてなかったな。いつも帰省か、ツアー(仕事)。旅行はじいちゃん、ばあちゃんたちとは行った事はあったけど、4人では初めての体験でした。

 そんな旅慣れている様で、旅慣れていないというか、遊び慣れていない私たち。今回はそんな殻を破って思いっきり遊んでみよう!ということで、まずは好きなものを食べてみる!ことを実践。そこで道沿いにあった回転寿司に入ってみることに。うちの子供たちには生まれて初めての回転寿司!

 目の前を通っていくおいしそうなお寿司にデザート。ほぼおやつの時間に入ってしまったので、そんなにお寿司は回ってないも、子供たちの目は驚きと感動でキラキラしていました。完全に観光で日本に来た外国人。4歳になったばかりの息子は短くてまだぷにぷにの腕を一生懸命に伸ばして手に取ったものがまさかの巨大パイナップル。「え?!」って感じだったけど、今日は好きなものを食べるという日だったので、目を瞑ることに。あの子が食べたいものはパイナップルだったんだ…。と思っていた矢先、新鮮なマグロの軍艦巻きがくるくると回ってくるではありませんか。皿は値段のランク上から2番目の深緑色。「あ!まぐろ!」と言って腕を伸ばしたのは我が家の『やせの大食い』6歳児。(ほぼ大人と変わらない量を平らげるのに、それを全てところてんの様に出す娘。悩みは背の順が前から3番目なこと)これは危険信号。のっけからいきなり深緑の皿とは!

 私の推理は的中。母の私は冒険できずに中級ランクの皿を堪能していると、横からスッとまたあの深緑のマグロの軍艦に手を伸ばす細い腕。「おいし〜」とモグモグしながら次の獲物を物色。そしてもう一つ同じものへ。それも平げ、お目当てのものがレーンにないとキョロキョロし始め、「イクラ食べたい」と。子供の大好きなイクラ。レーンの奥の寿司職人さんに「すいません、イクラくだしゃい!」「はいよ!」ランク特上の銀皿!だめだ、値段に振り回されてはいけないんだった!今日は初家族旅行。。。と心で思いつつ、一皿450、500円をぺろりと次々に平らげていくものだからこちらはドキドキ。たまりかねて「…ねえ、た、玉子とか頼んでみたら?」と私。「え〜、なんで〜?」と言われるが、「だって…、玉子小さい頃大好きだったじゃん?」と言ってお腹を安物で膨らませる作戦に誘導成功。最後はスーパーで買った方が絶対安い巨大ゼリーを独り占めしてごちそうさま。

 そんな娘の隣では、量に心を奪われている4歳児。絶対一人では食べられない巨大なパイナップルを皮切りに、大盛りの茶豆、5、6本スティックになったボリューム満点のマグロの竜田揚げなど親が助けないと完食できない感。予感は的中。できたら思いきり自分の好きなものでお腹を満たしたかった私でしたが、これも親の仕事ですよね。うう。。。

 質より量をせめる息子と質にせめる娘。間に挟まり、遠慮する私に素で光物が好物で優柔不断でペースが遅い夫・大輔。ここから2泊3日分外食の始まりだったので、いい精神修行になりました(笑)。まるでちびまる子ちゃんのエピソードの様でした。友蔵の気持ちがよくわかりましたよ。

つづく。

 

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