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Beauty of Japan

 18年も日本を離れていると、私の日本語の話し方はヘンだと指摘をうけます。話し方だけでなく、感覚までやはり影響を受けているようです。私はすごく自分って日本人らしいなと思っていたのですが、どうやら全然違うみたい。あんなに長い間アメリカにいたのなら、さぞアメリカかぶれのアンチ日本思考なのかと思われがちですが、日本ずっと大好きです。日本人として生まれてきて本当に良かった。だから自分の考え方が日本人と離れていると自覚するとちょっぴり残念な気持ちになったりします。18年も母国を離れていたからこそ外からたくさんの日本の素晴らしさに気づくことができました。

 まず正直に渡米前はアメリカに憧れまくっているわけです。もちろんアメリカの全てがかっこいい、日本ダサイって若い頃は思っていました。でも周りの日本人以外の友達はみんな日本がどれだけ美しくて魅力的な国なのかたくさん私に教えてくれたのです。和食や建造物とか桜などだけではなく、日本の歴史や日本の文化、音楽、日本人のこともすごく褒めてくれました。日本の悪いところばかり見て母国を飛び出した私。あんなに素晴らしい国なんだっていうことを外国人に教えてもらうまで気づかなかったなんてとっても恥ずかしかったです。

 ここ最近出会ったいくつかの本にも書いてあったのですが、明治維新後と戦後をきっかけに日本人は色々な大切なものを忘れてしまったとありました。独自の文化、思考、教育法、プライド等。戦後は特にアメリカの支配下に置かれていたのでアメリカの影響を多大に受けたのだと言います。『日本<アメリカ』思考の広まり。

 渡米前の私は日本の音楽はダサくて洋楽がかっこいいと思っていたし、食事だって和食より洋食好きだったし、アルファベットは眺めているだけで楽しかったので、意味のわからないアメリカの雑誌のページを一面に部屋に貼りまくるくらいアメリカかぶれだったのも、その影響があったからなのか。自分の国の文化も知らないで、ソッポばかり向いている自分に恥ずかしく感じたのは初めて自分が海外に出た時でした。出来上がっていたのはただのアメリカかぶれの自信のない女の子。なにせ他の国から来た子たちは自信に満ちていて大人っぽくて自分たちの国をとても誇りに思ってたからなおさら自分のことが恥ずかしかったです。

 日本人の奥ゆかしさ、自然と共存する生き方、和食、職人たちの知恵などなど日本には本当に誇りに思う素晴らしいものがたくさんあるのだと、日本の外に出てみて初めて気が付きました。もし手頃だから、便利だから、楽だからという理由だけで欧米化してしまい、自分たちの大事な文化を手放してしまっているとしたら勿体ないと思うのです。

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